天才テリー伊藤対談「片桐竜次」(1)この年でも動けるところを見せたい (2/2ページ)

アサ芸プラス

テリー 今どきの映画みたいにペラペラしゃべらない、寡黙な元刑事役でね、これがまたいいんですよ。

片桐 まさに、どうにか今風でない、昔のフィルム・ノワール的な世界を目指せないかな、と思いまして、「できれば表情だけでやりたい」とお願いして、監督にセリフを削ってもらったりしたんです。

テリー 確かに最近の日本映画って、セリフが多いうえに説明文みたいになっていて、カット割りも全部セリフで決まっちゃったりして、つまんないですよね。

片桐 そうなんですよ。昔の映画に比べてシーンそれぞれの香りがしない気がします。

テリー これまたドラマの影響だと思いますけど、最近の映画ってバストショットも多いですよね。

片桐 ええ、撮影の基本はローアングルなんですけれど、今はそういう映画はほとんどないですね。音楽、風景なんかの扱いとかも、気になります。

テリー この映画では、そういったことを柏原(寛司)監督と話し合いながら進めていった?

片桐 話し合うというよりも、監督をうまくだまして、ですね(笑)。やっぱり映画の現場って、監督のものですから。

テリー そこでもめることはなかったですか?

片桐 いえ、監督ともつきあいが長いですから。

テリー 松田優作さんの「探偵物語」や「あぶない刑事」を手がけた、ベテランの脚本家ですよね。

片桐 そうです。文芸作品よりアクションが好きな監督だから、その辺りも気が合うんです(笑)。

テリー 確かに、拳銃片手のアクションシーンも、バッチリでした。

片桐 まあ「仁義なき戦い」をはじめとして、東映の映画でずっと撃たれたり、殺されたりしてきましたからね(笑)。もう69歳になりましたけど、まだ多少動けるっていう自負が自分の中にありまして。

テリー いやいや、多少どころじゃないですよ、あの動きは(笑)。

片桐 「この年でもアクションはできるよ」ってことは見せたかったんですよ。45年の集大成、ってほどではないですけど、その部分に関して多少は出せたかなって気はしますね。

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