《肺炎球菌ワクチン》効果と副作用、接種推奨の対象者について
このところテレビなどでも接種が呼びかけられ、俄かに注目を集めるようになってきた肺炎球菌ワクチン。
そもそも肺炎とは、という疑問からワクチンの効果や注意点など、肺炎球菌ワクチンに関するあれこれをじっくりと解説していきます。
□肺炎は重篤な疾患で日本人死亡原因の第3位にもなっている
□肺炎球菌ワクチンの接種によって多くの肺炎などが予防できる
□ワクチン接種は費用補助が受けられる場合があるそもそも肺炎球菌とは? 肺炎球菌ワクチンが肺炎球菌に対して免疫を獲得するためのワクチンということは察しがつく人も多いでしょうが、そもそも肺炎球菌とは何なのかを知らない人は少なくないでしょう。
肺炎球菌は別名、肺炎レンサ球菌と呼び、主に肺炎を引き起こしますが他にも気管支炎や敗血症、最悪の場合は髄膜炎をも引き起こす危険な菌です。
日本人の成人では5~10%、小児では20~40%の人の鼻や喉に常在し、普段は免疫力により抑え込まれています。
しかし、その肺炎球菌が何らかの原因で活発になったり増殖したりすると、肺炎球菌感染症となり肺炎をはじめとする種々の重篤な症状が現れてきます。肺炎球菌感染症の主たる疾患:肺炎

肺炎という単語だけ聞くと、風邪をこじらせてとか子どもが肺炎になってしまってという風に話題に上ることもあり、比較的よく耳にするために大したことは無いと誤解してしまいがちです。
しかし、実際の肺炎は決して甘く見られる疾患ではありません。その証拠に肺炎は日本人の死因第3位であり、年間およそ12万もの人が亡くなるというデータがあります。
もし罹患した場合には油断すること無く治療に努めましょう。肺炎球菌ワクチンの効果と接種対象者について

肺炎球菌による感染症への罹患または重症化を防いでくれるのが肺炎球菌ワクチンのメリットです。
全ての肺炎に対して免疫が獲得できるわけではありませんので注意が必要ですが、その有効性は折り紙付きで世界100カ国以上で承認され、約50カ国で定期接種に採用されています。
日本において、接種が推奨される人は以下の通りです。
小児および高齢者
免疫力が成人と比較して低いため、感染症予防を心掛ける必要があります。定期接種の対象者です。
たばこを吸っている
たばこは肺を侵し、肺炎球菌感染症の発症を誘発します。禁煙と共にワクチン接種が推奨されています。
糖尿病である
糖尿病は毛細血管などの血流が滞るため、ほとんどの病気が悪化しやすくなります。肺炎球菌感染症も同じですので、ワクチン接種が推奨されます。
呼吸器疾患を有している
呼吸器系の持病は肺炎球菌感染症の発症に寄与することがあります。
ステロイド剤などを服用している
何らかの理由でステロイド剤を服用している人は免疫が抑制されているため、肺炎球菌感染症に罹患しやすくなります。
脾臓を摘出した人
脾臓を摘出した人は数年後、OPSIという深刻な感染症に罹患することがあります。
OPISは肺炎球菌などによって発症する重症感染症で死亡率は50%を超えると言われており、できるだけ早い時期にワクチンを接種することが推奨されています。肺炎球菌ワクチンの副作用肺炎球菌ワクチンは接種から3週間ほどで免疫を獲得できます。その間、特に接種後2日から3日の間に接種部位が腫れたり、赤くなったり、熱を持って痛んだりという副作用が起こることがあります。
しかし、これは通常2日から3日で軽快することが多いです。気を付けてほしいのは熱っぽさやだるさなど、全身の体調に影響が現れた場合です。
インフルエンザワクチンの時にも言われますが、免疫がワクチン内の抗原に負けてしまっている場合がありますので、医師の診察を受けるようにしましょう。
ただし、小児用ワクチンを接種した子どもの場合、30%程度の割合で発熱することがあります。
この熱は1日ほどで治りますので、過度な心配はせず受診するようにしましょう。肺炎球菌ワクチンに関する公的補助定期接種に該当する小児および高齢者の条件適合者は公費助成を受けることができます。小児用ワクチンの定期接種は生後2カ月から6カ月の間に3回受けることが推奨されています。
また、生後12カ月から15カ月の間に追加接種を受ける必要もあるとされています。
高齢者は65歳以降5年ごとに定期接種の対象として設定されています。なお、仮にそれまでに肺炎にかかったことがあっても、免疫の型が異なっている可能性が高いため定期接種の対象となります。
また、脾臓を摘出した人は保険の適用を受けて接種できますので、感染症を防ぐため積極的に利用しましょう。
他にもお住いの自治体によっては補助金制度を設けているところもありますので、一度調べてみることをお勧めします。高い効果の肺炎球菌ワクチン、積極的な利用を安全で優れた効果を発揮することが証明されている肺炎球菌ワクチン。人によっては積極的に接種することが求められ、そのため最近CMなどでも耳にするようになりました。
定期接種や助成金、保険適用など制度を上手く利用して、恐い肺炎球菌感染症を防ぎましょう。
(監修:Doctors Me 医師)