治安最悪だったメキシコのある町が、殺人や誘拐事件ゼロの町に! その背景には市民が結成した自警団の活躍があった (2/3ページ)
これはギャングに捕らえられた街の人々を取り返す戦いでもあったのだ。
対峙した相手陣営には、なんと地元政治家や警察までが顔を揃えていた。マルガリータはその日のことを「ホラー映画のようで、悪夢のようだった。でも私たちが執れる最後の手段だった。やれることをやったんだと思います」と、しみじみ振り返る。
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その後、警察や政治家は犯罪者と共謀したとして街から追放。チェランの4つの地域から各代表が選挙により選ばれ、街は地元の男女で構成された自警団と議会を発足させた。今も同地域には厳しい検問をクリアしなければ通ることはできない。「そんな自治を続けることなど不可能だ」と言う周囲の声を尻目に、チェランの街は5年も現体制を維持している。昨年は、殺人も誘拐事件も一件も出さないという奇跡的な記録を残しており、夜中に出歩いても安全だというから凄まじい成果だ。
10キロ離れた周囲の街では今も犯罪がはびこっているというのに、この街の現在は奇跡的と言えるだろう。アルコール中毒の問題が残っているくらいで、少なくとも傷害などの犯罪はほぼないそうだ。そして不当に伐採された17000ヘクタールぶんの木々は現在、3000ヘクタールにもわたって種を蒔かれ、自警団が土地をパトロールしている。木材が必要な場合は許可が必要だ。
そんなチェランはメキシコ全土の中小規模の街から理想のモデルケースとして注目され、実際に同じような試みがなされている。しかし、当然ながら全てがうまくいくわけではない。チェランの人々が言うには、成功したのは「地域の人々や家族たちの団結力のおかげ」とのことで、地元民や家族が結束して暮らし、誰もが顔見知りで密接という環境が重要なのだろう。
メキシコの犯罪率は増加しているし、チェランの街の周囲に再び腐敗が再び迫ってくることも可能性は高い。