北朝鮮の老人たちが「自爆」を強要されている。 (2/2ページ)
そして、役に立たない亭主関白の男性に三行半を突きつける──つまり「離婚」を言い渡すケースが増えているのだ。女房に捨てられたバツイチ男性は、給料だけでは食べていけず、やりくりする生活力もないため、「餓死の恐怖」に怯えなければならない。
今、北朝鮮の老人らはこれと似たような状況に置かれている。
ある家庭では老人の部屋にわざわざ「自爆精神」というスローガンをかけるという。自爆精神とは首領(金日成・正日・正恩)のためには、死も辞さないという意味。すなわち老人に「自殺」することを暗にほのめかしているわけだ。
清津(チョンジン)市のある家庭では、自らの境遇に絶望した老人が家庭全員を巻き添えにした服毒心中事件まで発生。同じく清津市内のある家庭では、思うように身体が動かない老夫婦が庭先の木で首つり自殺を図った。
悲しいことに、老人らの自殺を「自爆精神」と称える声もあるという。しかし、この状況を伝えてきたRFAの情報筋は「まともな高齢者福祉政策をとらない国家に対する『抗議の死』だ」と述べながら、当局への不満を露わにした。まったくもって情報筋の言うとおりだ。