自国民を弾圧する金正恩氏に朴槿恵氏を非難する資格はあるのか (2/2ページ)
故金日成氏の抗日パルチザン時代の隊員で同志だった崔賢(チェ・ヒョン=1907~1982)氏の息子である崔龍海(チェ・リョンヘ)氏は、全国から選抜された社労青宣伝隊の女性を自身の性的欲求を満たすための「玩具」にしたという。
こうした経緯からか、崔龍海氏は一時的に失脚するも、結局復活した。その後もスキャンダルの度に失脚、復活を繰り返しているという。そして、今では朝鮮労働党中央委員会の副委員長。実権はないといわれているが、昨年9月には中国の抗日戦勝行事に派遣され、今年8月にはブラジルで開催されたリオ五輪にも派遣されるなど、いまだに権力中枢に居座っている。
崔龍海氏の変態スキャンダルは、多くの人に知れ渡っているが、これを告発する民主的なメディアは存在せず、また民主的な抗議活動を行う手段すら存在しない。よって権力層がやりたい放題なのだ。
スキャンダルだけではない。90年代、北朝鮮政府の失政によって未曾有の食糧難が引き起こされた。当時の金正日体制でさえも「苦難の行軍」と称してこれを認めている。しかし、反省すらしなかった。それどころか食糧難を解決しようとした動きを弾圧し、さらに抗議する労働者たちを戦車でひき殺すというとんでもない虐殺行為を働いた。
人民大衆の抗議は一切許さず、仮にあったとしても徹底的に弾圧して隠蔽しながら維持されているのが、今の金正恩体制である。こうした体制が、いくら朴槿恵大統領に対する韓国民衆の抗議行動を「政権打倒に立ち上がった勇敢な南朝鮮人民」と称えたとしても、その言葉が空しく響くばかりだ。