「自由」の夢やぶれ韓国でも性的搾取…脱北女性の厳しい現実 (2/2ページ)

デイリーNKジャパン

ソウル市から1時間ほど離れた京畿道(キョンギド)の某所に行くと、2~30代の脱北女性が客と食事をし、カラオケを歌い、体を売る店が軒を連ねている。女性に話を聞くと「お金が無ければ生きていけないが、他にできることはない」と投げやりな表情で語る。

これまでも指摘してきたことだが、脱北女性は中国にいる際にも人身売買や性的虐待を受けるなど、ひどい人権侵害にあってきた。

そんな女性たちが生活や自由のため、逃げ延びた先の韓国でまで、自ら体を売る状況に陥っているとは皮肉を超えて悲劇ともいえる。人権の概念すら知らず、性的搾取を受けていた北朝鮮での生活と変わらない。男性も同様だ。学歴社会の厳しい韓国で、30代以上かつ低学歴の脱北者に残されたのは肉体労働しかない。

その背景には、韓国人でさえ苦しむ超格差社会のいびつな経済構造がある。ただ、北朝鮮で得た学位を条件付きで認定するなど、ある程度は政策的に救済できるはずなのに、放置されているのが現状なのだ。また、偏見もあって韓国社会からも疎外されている彼ら彼女らは、改革を叫ぶ騒がしいデモとも無縁で、生活のために黙々と働き続けている。

故郷を捨てて韓国に来たが報われない。「脱北者なんてそんなものですよ」と吐き捨てたある脱北女性の無念の表情が忘れられない。これが、「統一」を国是に掲げる韓国の現実である。

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