謎多き検査項目“赤沈” 異常数値が意味することを知っておこう (2/2ページ)
赤沈 異常高値の場合に疑われる疾患赤沈には特異性が無いため、仮に検査結果に異常があっても赤沈だけで原因を特定することはできません。 しかし、異常高値の場合には数値の程度によって原因疾患の当たりを付けることはできると言われています。 赤沈が高い場合に考えられる疾患の例として以下のようなものがあります。 ・感染症… 髄膜炎、肺炎、腎盂腎炎、敗血症など ・悪性腫瘍 …さまざまな癌に起こります ・心疾患…心筋梗塞、心筋炎、感染性心内膜炎など ・消化器…胆石、膵炎、肝炎、虫垂炎など ・膠原病…関節リュウマチなど赤沈 異常低値の場合に疑われる疾患赤沈の検査は本来であれば異常高値が無いかを見て、体内の炎症の有無を確かめるために利用しますが、疾患によって異常低値を示す場合もあります。 その代表的なものが真性多血症です。 真性多血症は病的に赤血球などの量が増加する疾患で、血液の粘度が高まることによる血栓形成などを問題としますが、赤沈の仕組みからして血液の粘度が高まると当然に赤沈の検査値は低くなります。 他にも、播種性血管内凝固症候群という様々な基礎疾患に由来する血液の凝固異常を招く病態など、血栓形成性、つまり血液の粘度が高まる病態で赤沈の検査値は当然に低くなります。赤沈の検査 治療における利用赤沈の検査は簡便であるにも関わらず、種々の炎症の状態をよく反映するため、治療の場でも利用されています。 まず第一に、既に炎症性の疾患を有している患者に対して赤沈を調べることで治療の効果を測定することができるという例が挙げられます。 特に関節リウマチにおいては病態の確認に最適とされ、古くから赤沈の検査が行われ、現在でも必須の検査項目とされています。赤沈はとても便利な検査 炎症の把握に利点赤沈は簡単に実施できるにも関わらず、体内の炎症を一度に把握できるという便利な検査です。 また、治療効果の判定などにおいても役に立つため、その価値は大きいと言えます。 ただし、赤沈には特異性が無く、身体のどこに異常が起きているかは分かりません。 赤沈に異常が見られた場合には、医師とよく相談して追加の検査などを実施することが大切です。 (監修:Doctors Me 医師)