溶解シリコンが次世代のエネルギーストレージになるかも (2/2ページ)

FUTURUS

source:http://www.upm.es/internacional/UPM/UPM_Channel/News/de6cc416ade97510VgnVCM10000009c7648aRCRD

シリコンは、1立方メートルに1MWh以上のエネルギーを貯めることができるというユニークな特性を持つ。これは溶解塩と比べて10倍以上の数値だ。このシステムにおいては、溶解シリコンは外部から熱的に隔離されて保管され、必要が生じたときだけその蓄えられた熱が電力に変換される。

シンプルな仕組みで発電

研究チームのアレハンドロ・ダタス氏は「そのような高温時には、シリコンは太陽のように強烈に輝きます。そこで、光起電セル、特にここでは熱光起電(thermophotovoltanic)セルによって、その光照射を電力に変えることができます。熱光起電セルの使用は、このシステムのキーポイントです。なぜなら、ほかのタイプの発電機では、この高温にはなかなか耐えられないからです」という。

ちなみに、この熱光起電セルは、従来の太陽光セルと比べると、ユニットの面積あたりで100倍もの電力を生み出すことができるという。この熱光起電セルは、50%以上のエネルギー変換効率を誇るというのだ。

その結果、このシステムは非常にコンパクトで、可動パーツを持たず、静かで、さらに安価で豊富な材料を使ってできるにもかかわらず、従来の技術の約10倍ものエネルギー貯蔵を可能にするという。

この装置の最初の適用は、太陽光発電の分野だと期待されている。熱を伝達するための液体やバルブやタービンといった複雑な装置を必要とせずに、電力を生み出すことができるのだ。このような簡単な装置で発電ができるようになれば、発電コストは大幅に下げることができ、再生可能エネルギーのひとつの選択肢になることも考えられる。

エネルギー貯蔵技術は、レドックスフロー電池を使うもの、水素やエタノールを使うものなど、バラエティに富んださまざまな技術が開発されていて、まだまだ決定的なものは出てきていない。まだ革新的な技術が出てくるだろうし、淘汰もされていくだろう。再生可能エネルギーの普及はエネルギー貯蔵技術にかかっているという面もあるので、再生可能エネルギーの技術自体と並んで注目の分野だ。

【参考】

※Innovative molten silicon-based energy storage system – Universidad Politécnica de Madrid

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