もし戦争になったら?リトアニアで配布されたロシア軍の侵攻を想定した75ページのサバイバルマニュアル
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もし自分が主人公と思い込んでいない限りは、まっさきに処分されてしまうであろう非常事態であるところの戦争。第二次世界大戦後71年間、戦争を知らない日本人にとって現実味は湧かないのかもしれないが、今も世界のどこかで戦闘が繰り広げられているのは事実である。
常にロシアの脅威を感じているヨーロッパの国、リトアニアでは、最近、ロシア軍が攻めてきたときに生き抜く方法を記したサバイバルマニュアルが配布されたそうだ。75ページの冊子で、タイトルは”非常事態と戦争に生き残るための準備”である。
これはロシアが核搭載可能なイスカンデルミサイルをリトアニアとポーランド国境沿いのカリーニングラード前哨基地に配備したことを受けて配布された。
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ロシア侵攻におびえるリトアニア
ロシアが戦艦を地中海およびバルト海に発進させ、核ミサイルランチャーをカリーニングラード前哨基地に配備したことで、リトアニア一帯の緊張は高まっている。
NATO首脳は7月にエストニア、ラトビア、リトアニアのバルト三国とポーランドへの軍派遣を承認し、来年から軍事支援が実施される。こうした動きにもかかわらず、リトアニア市民は隣国の脅威に怯えている。2年前のクリミア併合を思えば無理からぬ話だ。
およそ3万部が配布されたマニュアルには、サバイバルキットが紹介され、屋外で暖をとる方法、コンパスや地図の使い方などが説明されている。ほかにもロシア軍の戦車、銃、地雷、弾丸、グレネード、ロケッド弾などを見分ける方法や、有事の際にロシア軍を偵察する方法も解説する。
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マニュアルは最も重要なこととして、市民が抵抗する意思を持つことを挙げる。意思が強固であれば、侵略者の軍事侵攻も困難になるというのだ。
現在の状況について、イェンス・ストルテンベルグNATO事務総長は「我々は新たな冷戦を求めてはいない。計算された責任ある方法で対応している。緊張は可能な限り低く抑えたい」と発言した。
その前日には、アシュトン・カーター米国防次官が2月に米軍1個旅団をポーランドに駐留させると発言。そこで軍事演習を行い、ブルガリア、ルーマニア、バルト三国に部隊を派遣する予定だという。
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イギリスも黒海地域に戦闘機を派遣し、春にはフランスおよびオランダ軍の支援を受けつつ、エストニアに兵士、戦車、装甲車を展開する予定だ。
ドイツは2月に兵士600名と戦車をリトアニアに派遣。ほかにもアルバニア、ベルギー、カナダ、クロアチア、フランス、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ルーマニア、スロベニアが、NATOの同盟国として同地域の防衛におけるそれぞれの役割を担うことになる。
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未発表の作戦演習がウクライナ侵攻の口実として利用されたとストルテンベルグNATO事務総長は話す。しかしモスクワとNATOとの間において、対話は年に2回とほとんど行われていないのが現状だ。しかもNATOは、ロシアに対する対応について共通のビジョンを共有していないようである。
via:'How to survive war!'/ translated hiroching / edited by parumo
アメリカの大統領がトランプ氏となり、めまぐるしく変わる世界情勢の中、日本だけがずっと安全でいられるかという保証はない。我々も来るべき時に備えてマニュアルめいたものが欲しいものだ。
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