金正恩氏が「LINE」と韓流にビビっている (2/2ページ)
デイリーNKの両江道(リャンガンド)の内部情報筋によると6月、「『カカオトーク、LINEを使用している住民を見つけ出し、反逆者として逮捕せよ』との、アプリを名指しした指示が下りてきた」という。
喜び組で処刑北朝鮮当局が、アプリにまで神経をとがらすのは、かつては密売人を通して、ハードディスクやSDカードを媒体に流入してきたコンテンツが、アプリなどを通じて流入する可能性があるからだ。
北朝鮮ではインターネットは存在しないが、中朝国境近辺では中国の電波を利用して情報をやり取りできる。現場では、商売人や一般庶民が、ありとあらゆる抜け道を見つけて、情報を入手しようとする。
さらに、金正恩氏個人にとっても都合の悪い様々な情報が流入しつつある。
昨年3月にスパイ容疑で逮捕された2人の韓国人男性は、韓国の国家情報院(国情院)の求めに応じ、「花豚事業」というコードネームのもと、金正恩氏を冒とくする漫画や、エロビデオ、韓流映画を記録したフラッシュメモリーなどを北朝鮮に投入したと告白している。2015年9月には、「喜び組」を描いた韓流ドラマの動画ファイルを密売した女性らを処刑している。
北朝鮮で携帯電話ユーザーは200万人を突破したと言われている。とりわけ若者の間で、スマートフォンの人気は高く、平壌をよく訪問するある日本人は「行く度にスマホを片手にする若者が増えている」と語る。
某国に駐在する北朝鮮ビジネスマンの家庭の子どもは、その家庭と信頼関係にある日本人男性に「平壌で日本のアニメを見ていた」と打ち明けた。あえて名前を伏せるが、日本でも大人気だったその忍者を描いたアニメは、平壌の青少年の間でも爆発的な人気を呼んだという。
北朝鮮では、庶民がゼロからつくりはじめた市場経済、いわば「草の根資本主義」が急速に発展している。同時に、北朝鮮IT革命も進行中なのだ。