エコライフを体現した先駆者的存在・エコロニア (2/2ページ)

FUTURUS

これは直径20メートル、深さは35センチほどの人工池で、各住宅の屋根を伝わり樋に流れる雨水をためる貯水用として使われている。池の中には水草が植えられ、とんぼやカエルなどが放たれ、雨水を分解する水中微生物が住みやすい環境が保たれているという。理想的な生態系が構成されれば池の水は浄化され、居住者の生活にとって最適な湿度を保つために重要な役割を果たしているともいえそうだ。

各住宅の建設に使用されている建材もユニークだ。エコロニアというくらいだから、リサイクル木材が使われているのかと思いきや、これらはすべて新しい木材が使われているのだ。しかし実は、これらの木材は200年後でもリサイクル可能な、厳選されたものだけが使われている。


■ 強いて言えば難点も

エコロニアでは、入居者が本当にエコな生活がきちんと送れているのかどうかを知るために、地元のガス・電気会社が中心となり、エネルギー消費量の調査がこれまでに数回行なわれているという。その結果、ふつうの住宅とエコロニアと比較すれば、後者は約50%から60%のエネルギーが、自らまかなえることが判明しているそうだ。

しかし、気になるのは住宅の値段だ。それなりに高額なのではないか?と思いきや、実はエコロニアの住宅はごく平均的な住宅(メゾネット)の平均価格とほぼ同様で日本円にして4500万円ほどだという。住人にいわせると、エコロニアの家に住み、省資源に徹底すればそれなりに暖房費や水道代が浮くため、とても経済的ということだ。

住民の話によると、ひとつだけ難点をあげるとすれば、エコロニアの住宅地内は、自動車の運転速度を10キロほどまで落とさねばならないことだそうだ。もちろんこれは、住民の安全を守るためだが、早朝など出勤で急いでいるとき、普通道路の制限速度以下で慎重に運転をせねばならないため、それを苦痛に感じている人もいるという。

2年前から開始された改装工事がようやく終了し、エコロニアの住宅街はさらに進化しつつある。日本でも、実現が可能と思われる好例が多くあることに期待したい。

【参考】

※ Ecolonia.I.Alphen GerwenArchitecten Amersfoort

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