韓国のデモ報道を見て「民主主義って何だ?」と考え始めた北朝鮮の人々 (2/2ページ)

デイリーNKジャパン

この国(北朝鮮)と違って南朝鮮はどんどん良くなりつつある」(情報筋)

北朝鮮当局が、朴槿恵退陣を求める韓国のデモや集会を頻繁に報じるのは、「韓国はやっぱりダメな国」という印象を植え付けることに目的がある。ところが、当局の意図とは全く逆の形で受け止められてしまっているのだ。その背景には、韓国からの情報の流入がある。

北朝鮮の人にとって、韓流ドラマ、映画、バラエティを見ることはもはや当たり前のことになっている。当局が暴力的な取り締まりを行おうとも、その流れは止まらない。

また、韓国のラジオを聞く人も多く、中にはテレビを直接受信している人もいる。それは、単なる暇つぶしの娯楽では収まらずに、北朝鮮の人々の意識を変えつつある。

朴槿恵退陣を求めるデモや集会は、北朝鮮の国営メディアが報じていることなので、公の場で話しても、よほどのことを言わない限りは問題にならない。そのため、人々は自由に討論をするようになり、権利保障のために直接行動を行う人も増えているというのだ。

情報筋によると、横暴の限りを尽くす悪徳保安員(警察官)に対して、市民の法的権利を盾に歯向かう人が増えている。

最近、平城(ピョンソン)市のトクサン農民市場で、横暴な行為を行った保安員に対して、ある商人が「お前だけが人間か?どうして法に従わずに、横暴なことをするんだ!」と激しく抗議した。すると、一人二人と人が集まってきて、保安員を激しくなじり出したというのだ。

保安員によるの家宅捜索に際して、令状の提示を要求する人が現れるなど、北朝鮮の人々の意識は変化しつつある。

時すでに遅し

金正恩党委員長は1月1日に発表した「新年の辞」でも、韓国のデモに言及した。

しかし、こうした変化に危機感を覚えたのか、北朝鮮当局はごく最近になって、韓国のデモなどの報道の頻度を減らしているようだ。しかしそれも、時すでに遅し、と言えるかもしれない。

「韓国のデモ報道を見て「民主主義って何だ?」と考え始めた北朝鮮の人々」のページです。デイリーニュースオンラインは、高英起人権朴槿恵デイリーNKニュース海外などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る