落ち込んだ時に。心を解放してくれる冬の星空【1月16〜20日】 (3/3ページ)
平安の女流作家も眺めた「昴(すばる)」

平安時代、『枕草子(まくらのそうし)』という、自然や人間などを見つめ、感じたことを文章にまとめた素晴らしい随筆集を書いた女性がいました。その名は、清少納言。
きっと一度は、耳にしたことがあるでしょう。今から約1,000年も昔、清少納言はこのような言葉を記しています。
「星はすばる。彦星。夕づつ……」(『枕草子』)
~ 星といえばすばる。そして彦星。宵の明星もいいわ ~
「すばる」とは、おうし座にある散開星団「プレアデス星団」のこと。肉眼では6つの星がひとかたまりになって見え、「統(す)ばる」=「ひとつにとりまとめる」という意味から、「すばる」と呼ばれるようになったそうです。
また6つの星が連なった姿から、別名「六連星(むつらぼし)」とも呼ばれます。平安の女流作家とこうして同じ星を眺めていることを思うと、どこか感慨深い、不思議な気分になりますね。
「すばる」の誕生は諸説ありますが、今からおよそ5,000~6,000万年前のこと。人類誕生よりもはるか昔から、夜空に輝いていたのですね。
太古の昔から輝く星を眺め、誰かのことを思ったり、未来を思い描いたり、壮大な地球のドラマを想像したり……忙しい日常から離れて、心を解放してみましょう。きっとおだやかな気分になれるはず。
いかがでしたか? 宇宙の誕生から約138億年、星々の輝きは今も変わらない、神秘の結晶ともいえます。
美しい冬の夜空を眺める時間は、いつの時代も、お金のかからない贅沢なひとときですね。
【参考】『くらしを楽しむ七十二候』広田千悦子/泰文堂、『日本の歳時記』/小学館