徹底的に奪われる少女たち…北朝鮮版「女工哀歌」の現場 (2/2ページ)
地域によっては、9歳の子どもまでが工場で働いていると聞きます」(同)
こんな生活のために学業はおろそかにならざるをえず、競争社会化する世の中を生き抜くのに必要な知識や教養も身につかない。少女たちは、徹底的な搾取に遭っているのだ。
アメリカ人監督ミカ・X・ペレドの『女工哀歌』は中国のアパレル工場の実態を追ったドキュメンタリー映画だが、それより遥かに悲しい実態であると思える。
それにしても、ついこの間までは、まがりなりにも社会主義を標榜していた国だというのに、権力を持つ側の「悪徳資本家」への変わり身の、何という早さか。
ちなみに北朝鮮の労働法では、16歳未満の労働は禁じられている。このような現実が野放しであること自体が、金正恩党委員長の無能を物語っていると言えよう。