森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 “万里の長城”の問題点 (2/2ページ)

週刊実話


 例えば、高さ12メートル、幅1メートルの権利を10万円で売り出したとすると、両面で6400億円もの収入が入ってくる。しかも、自分で絵を描ける人は少ないから、権利を取得した多くの人が、アーティストに絵描きを依頼することになるだろう。そうすれば、トランプ大統領の一番の関心事である雇用が増えるのだ。

 荒唐無稽のアイデアだと思われるかもしれない。しかし、世界恐慌で4人に1人が失業するという厳しい経済状況を迎えた米国では、失業対策事業の一環として、アーティストを政府が雇って、公共建築物の壁面に絵を描かせることを実際にやっているのだ。
 全長3200キロの巨大壁画が完成すれば、これもまた大きな観光名所になることは間違いない。その観光業でも、雇用は生まれるのだ。そうしたアイデアを出さず、ただ単に他国を恫喝し続けるだけでは、米国経済は長期的には反映しないだろう。
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