本好きリビドー(142) (2/2ページ)
そうした女の正体を漫画で描写したのが『“隠れビッチ”やってました』(光文社/1000円+税)という実話コミックエッセイ。あらいぴろよさんという本職はイラストレーターの女性が、自らのビッチぶりを告白し、女性不信に陥りそうなほど嫌な女の正体を描いている。
隠れビッチの実態は、あざとい。化粧はシンプル、ショートヘアで髪の色は黒〜濃い茶、服装は露出控えめ、ミニスカは着用しない。いかにも男が好みそうな地味で清楚な姿に“擬態”しているが、裏では3年間で300人の男とデートし、男にモテはやされる優越感に身を浸すというのだから、噴飯モノだ。
思わず「あるある」と、周囲に存在する女性を思い浮かべた読者諸兄もいるだろうが、甘い。「隠れ」というだけあって、職場や友人の男からは好感を持たれており、ビッチであることを悟られることなく生きている。一方、女たちは隠れビッチを直感で見抜く能力に長けているため、したがって同性の友人は少ない。
読後感は、女はコワい…いや、モンスター。逆にいえば、コロッと騙される男がバカともいえるのだが…。
(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)