何のために働いている?【仕事依存】を軽減させる方法は○○をすること

ANGIE



前回のコラム「仕事依存チェックシート」を試してみましたか? 自分は大丈夫と思っていたけれど、「あれ? 意外と依存度が高かった」という方もいるかもしれませんね。

依存は日常の延長線上にあるため、なかなかサインに気づけないもの。例えば、職場の人がウツ病になって休職しても、「自分には関係のないこと」「私は大丈夫」と思ってしまうもの。でも、「絶対大丈夫」はありません

さて、今回と次回は「仕事依存になってしまったらどうする?」に迫っていきます。




「私、なんのために働いているんだっけ?」と思い始めたら要注意!


社会に出始めた頃は、誰にでも夢や目標があり、「こんなことをしてみたい」「あんな人になりたい」と活き活きと働いています。

しかし、「将来は独立したい!」とか「〇〇の企画に携わる仕事をしたい!」なんて思っていても、毎日の業務に追われるうちにすっかり忘れてしまい、「私、なんのために働いているんだっけ?」……そう思い始めたら要注意。多くの人が生活のために働いているわけですが、「お金」「出世」だけに固執していたら、仕事って楽しくありませんよね。

さて、今回ご紹介するのは、IT企業に入社して、課長職についているユカさん(36歳)のケースです。

ユカさんは、将来は自分が企画したアプリの開発をしてみたいという目標を持って働いていましたが、いつしか「もっと活躍して、みんなから認められたい」という風に目的が変わってきてしまった様子。また、最近はストレスのせいか、よく眠れず夜中に起きてしまう、早朝に目が冷めてしまうということでカウンセリングにやってきました。

その際、こんな愚痴をこぼしました。

「仕事にプラスになるので、異業種交流会などよく出ているんですが、彼氏があまりそれをよく思っていないんですよね。

残業のない日は基本仕事で飲みに行っていて、土日も興味があるセミナーなどがあったら参加するようにしています。そうしたら、彼氏が、『俺との時間はどうでもいいって思ってるんでしょ』って言うんです。そんな、『仕事と私とどっちが大事なの?』みたいなこと言わないでほしいですよ」

おやおや、これは少し危険かも……と思いました。というのも、仕事依存になると「人間関係が壊れてくる」ことも特徴のひとつ。そのため、恋人や家族などプライベートでの人間関係が壊れてくるのが1つ目のパターン。

それから、仕事を一人で抱え込みすぎたり、逆にすべてを把握したがり「なんで教えてくれないの?」と敵意が剥き出しになったりと職場もプライベートもいずれも壊れてしまうパターンと2つのパターンがあります。なかには、恋人と別れるよりも仕事を失うほうがこわいという人もいます。

ユカさんは、「仕事が楽しい」と話していましたが、楽しいと感じていても、それが上辺の楽しさだけの可能性もあります。本人は「やりがいを持って仕事を楽しんでいる」と話していても、注意が必要です。


彼氏の心配を「鬱陶しい」と感じてしまう・・・。


そして日曜日、ユカさんは過労のせいか、ひどい頭痛があったと言います。ちょうど彼氏が遊びに来ており、食事などを作ってくれたそうです。頭痛薬を飲んでも治まらないほどのひどい頭痛だったため、彼氏は「明日は会社を休んで病院に行ったほうがいいよ」と彼氏はアドバイスをくれたと話します。

「大丈夫よ。ただの頭痛なんだから、病院なんて大げさ!! 一日寝ればよくなるから」と答えたのですが、その際、彼氏の心配を「鬱陶しいな」と感じてしまったそう。「働き過ぎじゃない? 少し休んだら?」など人のアドバイスが耳に入らないというのも依存に陥っている人の特徴です。

そして、結局、ユカさんは彼氏のアドバイスを聞かずに翌日も会社に行き、残業をこなして帰宅しました。帰宅後は、自宅でメールチェックをして、少しSNSなどを見た後は、お風呂に入って即就寝……。ちなみにこれがいつものパターンだそう。

こういう忙しい人がいきなり仕事を減らすのは難しいのですが、オフの状態を無理にでも作ることは大切。1日10分でも自分と向き合ってみたり、仕事と関係のない映画などを観て心を動かしたり、とにかく仕事から離れる時間を持ってほしいですね。

ちなみに趣味はウツ病の予防に一番効果があると言われている上、認知症リスクも軽減できるほど大きな効果があるものです。


趣味はショッピング・・・でも、コレはイマイチかも!?


「仕事が趣味」と言いきるユカさん。「何か別の趣味を探してみませんか?」と提案したところ、「あ……ショッピングが好きです。特に、インテリア雑貨が好きで、ネットショッピングだけじゃなく、雑貨屋さんに足を運ぶこともありますよ」と答えてくれました。

今は引っ越したばかりだということで、「今の家にあうものを買うのが唯一の癒しなんですよ」と話してくれましたが、実はショッピングは少々危険な趣味。私のクライアントさんのなかには、仕事依存から、ショッピング依存になってしまった人も……。ものすごくたくさんの買い物をしてストレスを発散するようになると、これはもはや趣味ではありません。

聞いてみると、「買ったけど、忙しくて、まだ包装を解いていないものもある」とのこと。もはやショッピング依存も併発しているかも!? という状態でした。

次回は、依存を解消する方法についてより深く迫っていきます。



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【山名裕子】



メンタルオフィス「やまなmental care office」代表臨床心理士。


大学にて心理療法の心得と技術を学び、2013年に臨床心理士の資格を取得する。主に認知行動療法によってカウンセリングをすすめ、心の専門家としてメディア出演をはじめ幅広く活動中。

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