高齢化社会の新たな「インフラ」へ? 地方で活躍する「移動販売車」たち (2/2ページ)
"より近くて便利"をお届け、家まで声かけも...
県北の安芸太田町、ここでも移動販売車が人気です。
運営しているのは、コンビニエンスストアのセブンーイレブンジャパン。
セブン-イレブンジャパン北広島地区の石川雄三マネージャーは、「安芸太田町につきましては高齢化の比率が45%を越える状況の中で、お買い物にお困りの方に対しより近くて便利といったことで(2年前に)移動販売を開始しております」と話されていました。
セブンあんしんお届け便・広島戸河内インター店の原田晃太郎さんは、買い物袋を玄関口まで運んだり常連さんの姿がいつもの場所になければ家まで声をかけにいったりもします。
セブンあんしんお届け便のまわるルートは日替わりですが、唯一平日のお昼の休憩時間にあわせ、毎日地元の加計高校を訪れます。
加計高校の森田昴嗣先生によると、「食堂が無くてですね、売店で時々パン販売とかもあったんですけど、それもまちまちだったんで」とのこと。
その話がセブンイレブンへ伝わり、移動販売を提案されたことから導入を決めたそうです。
地域社会との共生をかかげ、国内での移動販売サービスをはじめたセブン-イレブンジャパン。
石川マネージャーは「地域に密着したサービスといったことで、1人ひとりのお客様のご要望を聞きながら高校などきめ細かく対応していきたい」と言われていました。
島で大活躍の移動販売車、災害時にも大きな役割が どこに誰が住んでいるのか?大崎下島にある呉市豊浜町、最近ここにも移動販売車が登場しました。
実は大崎上島町での移動販売が好調なのをうけ、JA広島ゆたかは去年12月下旬豊浜町と隣の豊町にも導入、移動販売のエリアを拡大したのです。
二つの町の高齢化率はそれぞれ65%以上、また急傾斜地が多い地域なので移動販売車の需要は多いにあるとふんだからだそうです。
車をとめる地点の間隔は、わずか100mしかなくても巡回をするとのこと。
JAおとどけたい末田光昇さんは「この坂は年輩にとりましては上がりにくいので、来てほしいという要望がありましたら少しでも側に行って販売する」と言われていました。
地域をくまなくまわる移動販売車。
流通の専門家は、そのノウハウは災害時にも社会インフラとして大いに役立つとみています。
県立広島大学経営情報学部経営学科の粟島浩二教授は、「どこにどんな人が何人世帯住んでいるとか、避難の経路だとか災害時における被災者のみなさんの救済ということに情報が共有化できる」と言われていました。
これからますます問題となって行くであろう高齢化社会に、この取り組みが新しい道を示してくれるようで、期待できますね。(ライター・石田こよみ)