イタリア相手に大勝も、課題を露呈のイングランド。 (2/2ページ)

ラグビーリパブリック

ゴールは失敗するが17-15とし、2点差で最後の20分を迎える。

 イングランドはこれまで、試合最後の20分前後でベンチメンバーを投入し、試合の流れを変えるという戦術で接戦をものにしている。この日も、55分以降、次々と交代のカードを切る。69分にはゴールライン前での激しい肉弾戦から大きく外へ展開し、WTBジャック・ノーウェルがコーナーにトライ。更に72分にはCTBベン・テオ、79分には再びノーウェルがゴールラインを駆け抜け、試合は、36-15で幕を閉じる。

 勝ちはしたものの、前半リードを許し、ミスも目立ったイングランド。更にはイタリアの非正攻法的な戦術もあり、エディー・ジョーンズ ヘッドコーチは試合後の会見で不満を露わにした。「こんな試合は、ラグビーとは言わない。自分が観客だったら、入場料を返せと言っただろう」と、イングランドのパフォーマンス、イタリアの戦術ともに、納得のいかない心境を語った。対するオシェア ヘッドコーチは、「この戦術は、クラブゲーム、テストマッチでも他のチームに使われたこともあるもので、イタリア代表がやったからと言って批判されるのは、フェアではない」と、批判も意に介さない。

 55分からの出場ながら2トライを挙げたノーウェルは、前半の展開について「試合を外から見ていると、ああすればいい、こうすればいい、といろいろ言いたいこともあるだろうけど、グラウンドにいる者からすれば、そんな簡単な話ではない。前半、明らかに苦戦し、後半に流れを変えることができたが、だからと言って選手たちが中途半端な気持ちでプレーしていた訳ではない」。ユーティリティプレーヤーとして、今後WTB以外でのプレーも期待されているデイリーは、「とにかくアピールを続け、試合に出て、チームに貢献するだけ。好きなポジションとか、そういう考えは始めから持っていない」と、チームプレーヤーとしての意識の高さを見せる。

 唯一の3戦全勝にボーナスポイントと、結果上は文句の付けようのない成績で2連覇を目指すイングランド。しかしながら、立ち上がりの悪さ、安定性に欠けるパフォーマンスなどの課題を抱え、次節では絶好調のスコットランドと対戦。大会2連覇への道のりは、容易ではない。

(文:竹鼻 智)
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