金正男氏「暗殺部隊」幹部まで「ミンチ」にする正恩氏の残虐性 (2/2ページ)

デイリーNKジャパン

金正恩氏の右から2人目が金元弘氏(2016年4月15日付労働新聞より)
金正恩氏の右から2人目が金元弘氏(2016年4月15日付労働新聞より)

金正恩氏をはじめとする北朝鮮の指導層は、金日成・正日氏の生誕記念日や命日に二人の遺体が安置されている錦繍山太陽宮殿を訪れ、この様子は同国の国営メディアで写真付きで報じられる。たいていが上の写真のように正面のショットであり、そこからその時の正恩氏の側近の顔ぶれや、彼らのパワーバランスを推し量ることが出来る。

一方、次に紹介するのが今年の金正日総書記の生誕記念日(2月16日)に、金正恩氏と指導層が錦繍山太陽宮殿を訪れた時の写真だ。

錦繍山太陽宮殿を参拝した北朝鮮の指導層(2017年2月16日付労働新聞より)
錦繍山太陽宮殿を参拝した北朝鮮の指導層(2017年2月16日付労働新聞より)

遠目からのいわゆる引きのショットだ。少なくともこの写真からは金元弘氏の存在は確認できない。おそらく通例の正面のショットだと金氏がいるかいないかの確認が容易であることからそれをわかりづらくする、もしくは隠蔽するために遠目からの写真を掲載したと筆者は見ている。

国情院が述べたように金正男氏殺害に関与したとされる機関のトップが軟禁状態にあり、幹部らが高射銃で処刑されたとなると、治安機関内でなんらかの異変が起こっている可能性も否定できない。

いずれにせよ、保衛省は強引な捜査手法で多くの人物の恨みを買っている。捜査過程で韓流ビデオのファイルを保有していたという容疑だけで女子大生にすら拷問を加えるほど残忍な機関だからだ。

住民から恐れられ忌み嫌われている保衛省のトップである金元弘氏が失脚し、幹部らが処刑されたとすると、多くの人が溜飲を下げるかもしれない。

しかし、保衛省内部になんらかの異変があったからといって、それは金正恩が恐怖政治の手をゆるめたり、終わらせたりすることを意味してはいない。そもそも、保衛省は金正恩氏の指示を忠実に実行していただけに過ぎない。北朝鮮の頂点に金正恩氏が君臨する限り、今後も恐怖政治は続いていくのだ。

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