WBC情報 やっぱり気になる野球観の日米摩擦 (2/2ページ)
日本なら、確実にストライクなのに」(スタッフの一人)
一次ラウンド本番に先駆け、侍ジャパンは各球団から敏腕スコアラーを借りて、対戦チームのデータ収集を行っていた。その効果が普段、盗塁をあまりしない中田翔が自信を持って二盗した場面であり、「今回のキューバ打線はスピードボールに適応できない選手が多い」との報告を上げていたのだ。
しかし、ストレート中心の配球と言っても、変化球を投げないわけにはいかない。内角球や内側への変化球がウィニングショットにつながる重要な要素になっていたのだが、そこでストライクカウントが稼げないため、侍ジャパンの投手は必要以上の球数を放ることになった。
「一次ラウンドを戦いながら慣れるしかないよね…」
前出のスタッフは、自分に言い聞かせるようにそう語っていた。
年長のNPB関係者にみれば、第1回大会当時はデータと呼べる代物がなく、まさに、ぶっつけ本番だったそうだ。先発投手は実力だけではなく、センスとカンが試された。スタメンマスクをかぶった捕手も「この投手の特徴をどう生かすか」を必死に考えながらサインを出していたという。大会を重ねるごとに対戦国のデータ収集の分析力が進むのは当然だが、日本とアメリカの野球観というか、使用球やマウンドへの違和感はなくなりそうにない。(スポーツライター・飯山満)
【写真】ダルビッシュも苦しんだメジャーリーグの硬いマウンド