侍ジャパン・松田宣浩の熱男は見納め?普段とは違う”WBCならではの現象” (2/2ページ)
■これで「熱男~!!」は見納め!?
強化試合は打撃の調子がイマイチで、本番では控えに回る可能性も囁かれていた松田宣浩(ソフトバンク)。しかし守備の安定感を買われて、開幕ゲームのキューバ戦からスタメンでの起用となった。
それを意気に感じたか、松田の打棒が爆発。センター前ヒットを2本重ねたあと、5回裏に回ってきた3打席目は、1死一、二塁から、2球目の変化球を完璧にとらえレフトスタンド中段へのダメ押し3ラン。
ダイヤモンドを1周してベンチ前に戻り、ナインとハイタッチを終えたベンチ前では、いつものルーティーンで「熱男~!!」と絶叫。
昨季まではおなじみだった松田のこの雄叫び。しかし、WBCでは外国人チームとの試合でもあり、相手を変に刺激しかねないとの思いから、叫ぶかどうか迷っていたという。それでも、ここ一番で会心の一発を打てたことで、興奮のあまり、マン振りの「熱男~!!」が出てしまった。
松田が所属するソフトバンクのキャッチフレーズは、今季から「1(ワン)ダホー!」となる。それにともなって、松田の雄叫びもチェンジ予定。もしかして、あれがラスト「熱男~!!」だったかも!?
■アクティブすぎる大西コーチ
侍ジャパンの攻撃中は、三塁のコーチャーズボックスに立つ大西崇之外野守備・走塁コーチ。この大西コーチの行動範囲の広さがハンパない。
ベンチからのサインを選手に伝えるのは、大西コーチの大きな役目のひとつ。このブロックサインを出すときに、1歩、2歩とバッターの方に詰め寄り、場合によっては三本間の中間地点あたりまで出張ってくるのだ。
ベースコーチは、コーチスボックスの枠のなかにいるのが原則だが、試合の邪魔にならなければ、また審判の注意や相手チームの抗議がなければ、はみ出すことも黙認される。大事な場面では、ぜひ大西コーチのパフォーマンス(?)にもご注目。
文=藤山剣(ふじやま・けん)