渡瀬恒彦を偲ぶなら「鉄砲玉の美学」がイチバン! (2/2ページ)
札ビラを切り、地元暴力団幹部(小池朝雄)のマブい情婦を横取りし、女も、酒も、住処も極上だあ、俺はチンピラじゃねえ、命知らずの大物ヤクザなんだ、と“自分を大きく見せて”刹那の至福に酔うが、若気の至りのヘマから破滅への道を転がり落ちていく。
日常からの脱出願望が見事に描かれ、当時若かった私もまた主人公に思い入れたものだ。若い人の“閉塞した日常”はいまも同じだろうから、無理なく感情移入できるはず。ラストは、当時のアメリカン・ニューシネマ『真夜中のカーボーイ』(1969年)の影響か。
ちなみに、陰々滅々ではなく、もっと明るめのアウトローの渡瀬が観たい人には、深作欣二監督の『暴走パニック 大激突』(1976年)をドーゾ。こちらはスコ~ンと、ブラックにハジけています。
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