西園寺愛の婚活奮闘記vol.3~知的な彼とデートして分かった欠点~ (2/2ページ)

DOKUJO [独女]

まごうことなきI氏でした。疑いようがありません。キュビスムがどうとか青の時代がどうとか言っています。しばらく様子を見ていましたが、一人で延々としゃべっていました。

独り言を言うだけでもそこそこ嫌なのに、声のボリュームが大きい。ここは美術館やで?静かにしなきゃいけない場所なんやで?

西園寺は他人のふりをすることにしました。I氏の鑑賞はやめてそっとI氏のそばを離れようとしたとき「あ、西園寺さん」とI氏の声。……見つかってしまった。

「どうですかな、ピカソの絵は」なんて聞いてきましたが、なんやねんその口調。画家気取り?画家気取りなん?なにが「どうですかな」やねん!ピカソの絵よりもI氏の独り言のほうが衝撃的やわ!

それからI氏はひたすら西園寺に話しかけてきました。「話しかけないで」アピールをするために塩対応をしていましたが、効果はありません。

西園寺がどれだけ「はい」「はあ」「へー」しか返さなくても、気にせずピカソの話。おまけに内容はピカソについての批判。そんなに批判するならそもそも観に来なければいいのに……。

周囲の人たちはと言うと、西園寺たちを白い目で見ています。「でかい声でしゃべんなや」「ピカソの批判するなら来るな」。目がそう訴えております。ああ、今すぐここから逃げたい。子どもすらしゃべっていないのに……。

最終的に、西園寺は話し続けるI氏を「シッ!!!!」とたしなめました。何が悲しくて、年上のおっさんをたしなめなあかんねん……でも、美術館でおしゃべりするなんて非常識でしょう。

結局、I氏とはあべのハルカス美術館でさよならしました。展望台で夜景なんてイベントはもちろん発生していません。

どれだけ素敵な趣味をもっていても、公共マナーがなっていなければダメです。マナーの基準は人それぞれだとしても、美術館では「おしゃべり禁止」の表記もあります。

せっかくデートできたI氏。合コンからの初デートという一歩前進した関係でも、まだまだ出会いの入口付近なのです。初デートは常識が問われる場所へ出向いて、相手の常識を見定めるのもアリかもね!(泣)



(ライター/西園寺 愛)
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