【遊郭の掟】お仕置きまであった…たとえお客といえど遊女には敵わない
江戸時代、憧れの遊女と遊びたいと思って遊郭に行っても、すぐに遊べるものではありませんでした。上流遊女と遊ぶのにはそれなりにお金も時間もかかったのだそうです。
遊女と肌を重ねるにはまずは、遊女と初めての顔合わせ「初会」をします。このときは、遊女はほとんど口をきいてくれないし、料理にも箸をつけないとか。肌を許すなんてもってのほかで、遊女が上座です。
「裏」と呼ばれる二回目は、4~5寸近く(12~15㎝近く)まで遊女が近寄ります。話もして、だいぶ打ち解けてきたようになりますが、まだ肌は許しません。このときもまだ遊女が上座です。
三回目になってようやく、なじみ客となります。ついに想いが遂げられ、遊女は肌を許してくれるのです。今まで「主(ぬし)さん」と呼んでいたのが名前で呼んでくれるようになり、客専用の箸にはきちんと名前が書かれています。
「遊女と客」喜多川歌麿
ただし、永久指名制なので、やっぱりほかの店のあの遊女がいいとはできないのが、この世界のルール。肌を重ねたとたん、つい心が浮ついてしまう人もきっといたでしょう。仮にほかの遊女と関係があることがわかったら?そのお客は、とっても大変な目にあうことに。
浮気をしたときのお仕置きまず、店の男衆に捕らえられ、馴染みの遊女の座敷に連れていかれて、下着姿にされてしまいます。なぜ浮気したのか遊女やその仲間たちに詰問され、平謝り。それで許してもらえるのかと思ったら、まだまだあるようで。女装させられたり、顔に墨を塗られることもあるとか。遊女の気持ちがすっきりするまで、笑い者にされるのです。そして多額の違約金を払って、ようやく許してもらえるのです。
お金を払っていようと、ただ単に性欲を満たしたいから、という理由は決して許されません。とても厳しい世界ではありますが、夢のような恋愛を楽しむためには、この掟が必須なのですね。江戸時代の前期は、男性が7割女性が3割と圧倒的に男性が多かったため、生涯の伴侶を見つけられない男性もいたとか。さらに複数の女性を妻にする男性もいたこともあり、遊女に理想の恋愛を求める男性が多かったのでしょう。
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