急きょバルセロナ出場を決めた理由をマレーが語る [バルセロナ・オープン・バンコサバデル] (2/2ページ)
当時はクレーの大会で優勝したことはなかったし、クレーでは偉大な選手を倒せていなかったけど、それも今は変わった」とマレーは言う。昨年、彼はクレーのマドリッドでナダルを倒して決勝に至り、ローマではノバク・ジョコビッチ(セルビア)を倒して優勝していた。
多くの専門家が、今のマレーなら全仏で優勝することは可能だと考えている。その意味でも、今季復調した元『クレーの帝王』ナダルとマレーの前哨戦での対決には注目が集まっている。これについてマレーは、「ここはラファ(ナダル)の庭のような大会だが、僕らが対戦するには双方が決勝に進む必要がある。彼と対戦することができたら素晴らしいと思うよ」と言うにとどめた。
バルセロナはマレーにとって懐かしい場所でもある。ユース時代、この町にテニス留学していたことがあったからだ。マレーはサンチェスーカサル・アカデミーでトレーニングをしていた時代を、「ここに2年間住んでいたことがある。あれは僕の人生でもっとも素晴らしい年のひとつだ。ここには素晴らしい思い出がある。家族の下を離れたのは初めてだったが、初めて自由を手にした期間でもあった」と振り返った。
マレーはまた、ナダルとロジャー・フェデラー(スイス)が“第二の春”を経験した今季初めの活躍を振り返り、「昨年故障していたナダルとフェデラーが素晴らしいプレーをし、今季の初めはエキサイティングだったよね。すべてのトップ選手が少し年齢を重ね、より故障をする可能性が出てきている。いずれにせよ、シーズンの残りで何が起こるか見るのが楽しみだよ」と言った。
一方、このバルセロナに参上しているズベレフとティーム、そしてニック・キリオス(オーストラリア)らの次世代スターについては、「キリオスとズベレフのことはすごく気に入っている。若いときには多くのことが変わりかねないけど、キリオスは本当にいいね。彼はすべてのサーフェスでいいプレーをしているよ」とし、賛辞を送った。
マレーは今や定着した感じさえある世界ナンバーワンという地位について、「ナンバーワンだからと、よりプレッシャーを感じるということは今はもうない」とも明かした。「昨年末にはナンバーワンになるための大きなプレッシャーがあったんだ。でも一度、1位に至ったら、プレッシャーがそれ以上増えるということはなかった」。
今、マレーは世界一という形容句に注意を払うことはないと言う。
「コートの上に立ったときには、ランキングのことなど考えない。僕が世界3位や4位のときだって、ランキングなんて関係なかった。コートではランキングではなく、勝つことを考えるものなんだ」
全仏に向けての実戦調整を目指すマレーは、3回戦で第16シードのフェリシアーノ・ロペス(スペイン)と対戦する。
(テニスマガジン/ライター◎木村かや子)