ネットの“つながり疲れ”を感じたら…スマホ断ちして「圏外旅行」へ
携帯の普及に伴い、メールやSNSなどでいつでも手軽にコミュニケーションがとれる時代ですが、常につながり続けることは、かなり疲れますよね。
そこで、ゴールデンウィークにおすすめしたいのが「圏外旅行」といわれるリフレッシュ方法です。
今回は「圏外旅行」の意味、デジタル依存が及ぼす悪影響、デジタルデトックスのメリットなどを医師に解説していただきました。
ネット疲れを感じるあなたは、ぜひ実践してみてくださいね。
圏外旅行とは?
インターネットに接続できない離島やへき地に行くことで、メール・SNSなどに束縛される生活から離れ、リフレッシュする旅行のことを指します。
スマホやタブレット、PCが一人一台の時代になり、どこでもWiFiでオンライン状態になれる現代ですが、あえてデジタル媒体から離れて疲れを癒そうという行為です。
その他にも、デジタル媒体から離れる行為を「デジタルデトックス」、「ネット断食」とも言うようです。
デジタル依存が及ぼす体への悪影響
画面を見続けることによるもので、 眼精疲労に伴い、 ドライアイ、 肩こり、 頭痛などが起こり得ます。
近視
特に成長期の子供にとって、小さな画面を長時間見続けることがどのような影響があるか、未知の部分が大きいですが、 近視が今まで以上に多くなることは間違いないでしょう。
不眠
また、モニター画面から出ているブルーライトという波長の短い光は、体内時計を狂わせ、不眠や睡眠の質の低下を招きます。
肥満、体力低下
自律神経や内分泌系、免疫系への影響も懸念されています。
外での活動が少なくなり、引きこもってネットをしていれば、運動不足から 肥満や体力低下にもつながります。
デジタル依存が及ぼす精神面への悪影響
依存
アルコールやニコチンへの依存症と同様、自分でもやりすぎだと思っており周囲にものめりこみ過ぎだと言われるでしょう。
ですが、やめたいと思っていてもやめられない・他のことが考えられない・それ以外のことに関心が持てない・隠れてでもやろうとするということが起こり得ます。
精神面でも大人より子供のほうが深刻になりやすいでしょう。
人間関係の悪化
掲示板やSNSでのやりとりで心無い言葉をかけられて傷ついたり、自分も相手を罵倒してもなんとも思わない可能性があります。
また、現実に相手を見るよりもSNSの中でのその人のふるまいを元に相手を判断してしまい、それと現実の当人とのギャップについていけないといったことが考えられます。 圏外旅行やデジタルデトックスのメリット
自然や人とのふれあいが楽しめる
旅先の景色や情緒、同伴者や地元の人とのコミュニケーションを何にも邪魔されず楽しむことができます。
ネットと自分の距離の取り方を再考できる
自分がSNSに投稿したり仕事のメールに対応しなくても社会は回っていると分かるようになるからです。
自分磨きの時間ができる
特に目的もなくネットをして消費していた時間を他のことに費やすことができます。
良質な睡眠がとれる
スマートフォンやパソコンが発するブルーライトには強い覚醒作用があるので、良質な睡眠を妨げてしまうからです。 デジタル依存の人が圏外旅行で禁断症状は出る?
大いにあり得ることですが、アルコールやニコチンの依存症とは異なり、身体的依存はないので、目の前の景色や活動に集中することで乗り越えられるでしょう。
むしろ、デジタルデトックスだけなら自宅でもできますから、わざわざ旅行に行くのは、禁断症状を乗り越えるつらい時間を、楽しいイベントやおいしいものを食べてやり過ごすことが目的とも考えられます。 圏外旅行がオススメなタイプ
□ 少しの時間でも圏外になるとイライラし不安になる
□ SNSが原因で人間関係のトラブルを経験した
□ スマホがやめられず寝不足が続いている
□ 家族や恋人、幼い子供が話しかけているのにスマホをいじっている
□ 早朝、深夜を問わず仕事関係のメールをチェックしていないと付いていけない
□ メールやLINEのメッセージにはすぐ返事しないといけないと思うし、相手からの返答がないとイライラする
□ 体の調子が悪いとすぐネットで検索し、重大な病気ではないかとかえって不安になる
□ 人と直接話すよりLINEやメールのほうが楽だ
最後に医師から一言
スマホやモバイルネットワークが普及したことで社会は大きく変化し、便利になりましたが、人間はまだその変化に付いていけていないのかもしれません。
寝る前だけでもデジタルデトックスをしてみたり、旅行に行くときはあえて圏外を選ぶことも、特に子供にとって良い体験かもしれません。
(監修:Doctors Me 医師)