「有言不実行」がイノベーションを生む インテルジャパン元社長が語るマネジメント論 (3/3ページ)
ただ、自分をよりよく変革していくためにも、まずは自分がどういう人間かを知らないといけません。自覚している欠点が本当に欠点なのか、長所が本当に長所なのか、自分のことを正確に把握している人は案外少ないんです。
だから、西岡塾ではプログラムの一環として、会社の上司、同輩と部下7名、それとご家族に、その人に対する360度評価を文章にして書いてもらうということをやっています。
その評価をもとに私と塾生がワン・オン・ワンの面談をして、自分では気がつかなかったところを反省したり、今後変えていく方向と計画を作り、私と共有したり、塾生同士で共有してアドバイスし合います。そんなことを素直にやれる訳はないと思っている塾生もいるのですが、「信じられないけど、とっても充実した楽しい時間だった」と言ってくれます。
西岡:今「働き方改革」が叫ばれていますが、気をつけなければいけないのは、「働き方改革」とは単に長時間労働をやめましょうということではなくて、「仕事の質を上げましょう」ということです。たとえば、スケジュール管理ツールを使って社員のスケジュールを共有し、部下から自由に部長、課長、場合によっては幹部まで会議を招集することが出来ます。上司たちは空いた時間に入った出席要請は断れない。結果として上司たちが部下から要請された会議から会議を渡り歩いている。それで一日は終わってしまい、自分の仕事は定時後にこなすなんてことが常態化していると言います。これで上司たちは仕事をしていると言えるのでしょうか。会議とは常に戦略的な議論がされ、行動計画がアップデートされていく場であるべきです。FTF(face to face)の会議が必要か、メールで事足りるのか。会議のアジェンダだこれでいいのか、出席者はこれでいいか?すべて上司が考えるべきことです。ITの便利さに流されてしまってはいけません。
それともう一つ、社外のネットワークを大切にしてくださいということです。社内の人とのネットワークは勝手にできていきますが、社外の人との交流は自分から努力しないとできません。
業界や職種が違う人と交流することで人は育ちます。いつも社内の人とばかり一緒にいて、社内で人間関係が完結するような組織だと、個人も組織も劣化してしまいますよ、ということは声を大にして伝えたいですね。
(新刊JP編集部)