【プロ野球】虎の真のチームリーダー・鳥谷敬(阪神)の背中が雄弁に物語ること。一つひとつを積み重ねる誇り。 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■連続試合出場の記録更新が目的ではない

 先述の死球を受けたとき、金本監督は連続試合フルイニング出場の記録更新の真最中だった。記録にこだわる姿に賛否両論があったことは確かだ。

 片や鳥谷は、昨季、成績不振から連続試合フルイニング出場が667試合で途切れ、金本監督の持つ1492試合には遠く及ばずに終わった。しかし、連続出場はその後も継続。記録更新のための連続出場と受け取られ、金本監督が非難を浴びることもあった。

 そして今季、連続試合出場は、金本監督の持つ1766試合を4月19日の中日戦で更新。衣笠祥雄(元広島)の2215試合に次ぐ歴代2位に躍り出た。

 記録のために試合に出る。

 鼻骨骨折後に鳥谷の胸の内にあったのは、果たしてそんな思いだったのだろうか?

 鳥谷は「プロ野球選手である以上、グラウンドに出てプレーしてこそ価値がある。試合には首脳陣の判断に従って出続けたい」と常々口にしている。

 鳥谷が激しい痛みに耐えてまで出場した意味は、記録更新が目的ではないことはここからも読み取れよう。

 毎日一つひとつのことを着実にやり続けることは難しい。連続試合出場はその結果にしかすぎない。

■背中でチームを引っ張る鳥谷

 5月25日試合後、鳥谷に代わって三塁で先発出場したキャンベルがヒーローインタビューに答えていた。

「鳥谷は今日も同じ形で球場入りし、同じことをきちっと続けている。すばらしい。チームリーダーとして、チームを引っ張っていってくれている」

 ポジションを争うライバルのキャンベルが、鳥谷の野球に対する姿勢や日々の努力を称えているのだ。

 まさに背中でチームを引っ張っている鳥谷。今季からキャプテンマークは福留孝介に預けたが、真のチームリーダーとして絶対に欠かせない存在になった。

まろ麻呂
企業コンサルタントに携わった経験を活かし、子供のころから愛してやまない野球を、鋭い視点と深い洞察力で見つめる。「野球をよりわかりやすく、より面白く観るには!」をモットーに、日々書き綴っている。
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