薬剤師になるには? 仕事内容や必要な資格、お給料について解説

みなさんの生活に必要不可欠な薬剤師というお仕事。薬剤師は医薬品についての深い知識が求められる仕事で、その専門性のため、なるのがけっこう難しい仕事でもあります。今回は、薬剤師になるにはどうすればいいか、また薬剤師とはどんな仕事かについてご紹介します。
■薬剤師の仕事とは
「薬剤師」は医薬品の専門家で、国家資格となっています。医師の処方箋を受けて、調剤を行い、患者に医薬品を供与します。また、患者に処方された医薬品の説明を行うことも大事な仕事です。
日本では、医薬品は、医師の処方箋の下でしか入手できない「医療用医薬品」(処方薬といわれます)と、薬局などで購入できる「一般用医薬品」(OTC医薬品)の2つに分かれます。一般用医薬品の中には、薬剤師の管理の下でしか販売、受け渡しができない「第1類医薬品」、薬剤師または登録販売者が常駐する店舗でしか販売、受け渡しができない「第2類医薬品」といった分類もあります。薬剤師は医療用医薬品、一般用医薬品の両方を扱える医薬品のプロなのです。
■薬剤師になるには?
薬剤師になるには、「薬剤師国家試験」に合格しなければなりません。また、この薬剤師国家試験は誰でも受けられるものではないのです。『薬剤師法』は、薬剤師国家試験の受験資格について下のように定めています。
第十五条 試験は、次の各号のいずれかに該当する者でなければ、受けることができない。
一 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に基づく大学において、薬学の正規の課程(同法第八十七条第二項 に規定するものに限る。)を修めて卒業した者
二 外国の薬学校を卒業し、又は外国の薬剤師免許を受けた者で、厚生労働大臣が前号に掲げる者と同等以上の学力及び技能を有すると認定したもの
⇒データ引用元:『薬剤師法』
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S35/S35HO146.html
2は、外国で教育を受けた人向けですので、それ以外で薬剤師になりたい人は、試験の前に、薬学を教える(学校教育法に基づく)大学で、その課程を修了しなければなりません。以前は、薬学は4年で修了できたのですが、2006年度入学より6年制になりました。薬剤師になりたいのであれば、6年制の薬学課程を修了する必要があります。
※2006年度の改訂で、現在4年制の課程修了で得られる学位は「薬科学」であって、これは6年制課程で得られる「薬学」とは異なります。注意してください!
ですので、薬剤師になるフローとしては、
●大学で6年制の薬学課程を修了
↓
●薬剤師国家試験を受験して合格する
となります。
「薬剤師国家試験」に合格すると厚生労働大臣から合格証書が交付されます。ただし、薬剤師となるには、申請して薬剤師名簿に登録されなければなりません。登録されると、厚生労働大臣から薬剤師の免許が交付されます。免許を得て初めて薬剤師として働けるようになるのです。この、試験合格⇒合格証書の交付⇒登録申請⇒名簿登録⇒免許交付という流れは「医師国家試験」と同じですね。
■薬剤師になった後の就職先は?
薬剤師の免許を交付されると、医薬品の専門家として仕事ができるようになりますが、その勤め先は主に下の3つになります。
1.病院など医療機関
2.調剤薬局
3.薬品会社
医薬品を扱うプロですので、医療機関や調剤薬局は当然ですが、意外と見落とされがちなのが薬品会社です。薬品会社も医薬品の開発に携わる人、またMRとしての人材として薬剤師の資格を持つ人材を求めています。また、上でも触れましたが、薬品の分類によって薬剤師がいないと販売できないものがあるため、大手ドラッグストアでも薬剤師の需要は高いです。対面の薬剤師の指導の下に販売しなければならないという「要指導医薬品」なんてものもありますから。
■気になる薬剤師のお給料は?
「薬剤師はお給料がいい」というイメージがあるかもしれませんが実際はどうなのでしょうか。厚生労働省が毎年行っている「賃金構造基本統計調査」にデータがあります。勤務する企業規模によって集計され、下のようになっています。
●企業規模10人以上の会社の場合
平均年齢:37.4歳
平均勤続年数:6.5年
平均年収:514万9,000円
●企業規模10-99人の会社の場合
平均年齢:44.6歳
平均勤続年数:7.7年
平均年収:591万7,000円
●企業規模100-999人の会社の場合
平均年齢:38.1歳
平均勤続年数:6.7年
平均年収:503万円
●企業規模1,000人以上の会社の場合
平均年齢:33.5歳
平均勤続年数:5.7年
平均年収:491万4,000円
※平均年収は、下記の厚生労働省のデータの「きまって支給する現金給与額」を12倍し(12カ月=1年分)、「年間賞与その他特別給与額」を足して算出しています。
⇒データ出典:厚生労働省「平成28年賃金構造基本統計調査」
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020103.do?_toGL08020103_&tclassID=000001062209&cycleCode=0&requestSender=estat
日本のサラリーマンの平均年収は400万円ぐらいと言われていますので、企業規模によらず、薬剤師の給与はそれよりも多いことがわかります。6年間の勉強が必要で、国家試験に合格しないとなれない薬剤師ですから、その専門性の分だけお給料もイイのでしょう。
薬剤師になるにはどうすればいいかについて解説しました。ただし、薬剤師の人数は近年急増しています。そのため「将来的には薬剤師過多の時代になるのでは?」という声があることも確かです。これから薬剤師を目指す人は、そういう声にも耳を傾けてから自分の進路を考えるようにしてください。
(高橋モータース@dcp)