TBSが好調でフジテレビは大惨敗?”春ドラマ”成否の分かれ目 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■夏ドラマも「捨て作」が否めないフジテレビ

 一方長く苦戦を強いられているフジテレビは、今回も「相変わらず」という評価が下されているようだ。今期においても、全ドラマが第一話の視聴率を越えることができないまま終了を迎えた。

 とくに月9ドラマの30周年と銘打って放送された、相葉雅紀(34)主演の『貴族探偵』(フジテレビ)も、初回視聴率は11.8%だったものの、その後2ケタとなることはなかった。また桐谷美玲(27)主演で、芸人のブルゾンちえみ(26)が圧倒的な存在感を見せつけた『人は見た目が100パーセント』(フジテレビ)は、全話平均視聴率が6.4%と惨敗に終わった。

「注目が集まる主演の演技力が批判されることもありましたが、大きな差は話の作りこみ方ではないでしょうか。視聴者の中には『話の先が見えすぎている』といった声もあがっており、相葉のファンか惰性で見ている視聴者しか残らないという印象を受けます。質より豪華出演者という印象も否めませんね」(前出・記者)

 ちなみに夏ドラマにおいても、フジテレビはラインナップからこの状況は脱却できないという見方が強いようだ。

「夏ドラマにおいても、シリーズが好評を博している山下智久(32)主演の月9ドラマ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』以外はすべて原作ありのドラマです。原作をうまく料理できれば問題はないのですが、近年のフジの前例から判断しても難しいのではとの見方が大半です」(前出・芸能記者)

 フジテレビでは過日、新たな人事が発表され亀山千広氏(61)の退任が決まっている。こうした上席の交代劇に追われて、夏ドラマ以降が“捨て作”とならないことを祈るばかりだ。

文・海保真一(かいほ・しんいち)
※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。
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