年商600億!“プロレス界のメジャーリーグ”WWE日本公演に欠かせぬクリス・ジェリコ (3/3ページ)

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 これまでは、英語圏とスペイン語圏に比べると明らかに劣る日本のマーケットはあまり重視されていなかった。しかし、WWEは次世代の主要コンテンツである『WWE NETWORK』の加入者を増やすためには、プロレスを見る文化が根付いている日本を外すことはできない。またバレットクラブのブレイクにより、バレットクラブTシャツを着たファンがWWEのTVショーに映し出されることもあることから、アメリカ進出を果たした新日本の存在も刺激したのは言うまでもない。

 日本公演ではこのような経緯でWWEに移籍した選手による凱旋マッチが毎年ラインナップされているが、初日のオープニングマッチに出場したヒデオ・イタミがブーイングが浴びせられる場面があった。これは対戦相手のクリス・ジェリコが、日本マットで名と実績を上げてWWEのトップにまで登り詰め、現体制になってから初となる日本公演(2002年3月1日 横浜アリーナ)ではメインイベントでザ・ロック(のちにハリウッド俳優としても活躍しているドウェイン・ジョンソン)を破ったスーパーレジェンドということも影響している。ジェリコは、WAR(かつて天龍源一郎が代表を務めていた団体)でライオン・ハートのリングネームで定期参戦していたとき、現在は新日本のCHAOSで活動している邪道、外道、そして故・冬木弘道さんとともに冬木軍のライオン道として行動をともにしていたことがある。WARが国技館を定期的に利用していたので、初来日のWWEスーパースターたちに“テッポウ”の意味を教えたり、日本公演に自分の名前がないと「行かなくていいの?」と自ら志願するほどの親日家。ヒデオとの試合では日本の“第1試合”のようなオーソドックスなジャパニーズスタイルを見せてくれた。ヒデオにとってはほろ苦い凱旋マッチになってしまったが、2日目にジェリコと対戦したフィン・ベイラーは勝利を収めた後、ジェリコに最大限の敬意を払っていたように、ジェリコはヒデオやベイラーと同じ日本のジュニアヘビーからアメリカンドリームならぬ、ワールドドリームを掴み取った選手である。

 今回はRAWの選手を中心に構成された来日メンバーだが、ジェリコはSMACK DOWN所属。次回の日本公演は9.16エディオンアリーナ大阪公演が決定。中邑真輔、AJスタイルズらSMACK DOWNのメンバーが中心と発表されている。渋谷から30分のニューヨークに続いて、ミナミから5分のニューヨークである。そこにはきっとまたジェリコの姿が当たり前のようにあるはずだ。

取材・文/どら増田

※写真・(C)広瀬ゼンイチ
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