【高校野球】《悲願校特集》あと一歩で甲子園…。北海道・名寄、沖縄・宮古島の「地域の悲願」成就はなるか? (2/2ページ)
■地域の悲願校
一方、悲願校には激戦区とはまた違った背景もある。たとえば「地域性」。高校野球は多く地区、すなわち都道府県内でさらに細かい地区割りがあり、春や秋の大会は、その地区予選からスタートするケースも少なくない。その「地区」自体の甲子園出場歴の歴史を背負った悲願校も存在するのだ。
たとえば北海道の稚内大谷は、過去、何度も北北海道大会の上位に進出。決勝進出も果たしているが甲子園出場はなし。そんな典型的な悲願校ではあるが、そもそも稚内大谷が所属する北海道の名寄支部(*)には、甲子園に出場した高校がひとつもない。
稚内大谷は、学校はもちろんのこと、支部(地区)の悲願も背負っているといえよう。
ちなみに過去、似たようなケースとしては、2015年に悲願校を卒業した専大松戸(千葉)や前出の八王子が挙げられる。
松戸市は人口約48万人、八王子市は人口約57万人と、両校が位置する自治体は、かなり大規模な都市。それにもかかわらず、過去、意外にも甲子園出場校輩出歴なしという時代が続いた。両校はともに松戸市、八王子市から初の甲子園出場校だったのである。
この「地区」という観点での悲願校といえば、今は宮古(沖縄)だろうか。同じ沖縄の離島の石垣島からは八重山商工がすでに甲子園に出場しているだけに、「宮古島から甲子園」も実現させたいところだろう。
高校野球の魅力のひとつは、地域との結びつき。人々の郷愁を誘うという意味でもこうした「地域の悲願」も背負った悲願校もあるのだ。
様々な歴史、背景をもった悲願校。今年の夏はぜひその戦いぶりに注目してほしい。
(*)「支部」は北海道内の地区割り
文=田澤健一郎(たざわ・けんいちろう)