実録・東京電力「福島原発コールセンター」の闇(4)「妙な理屈」に被害者が激怒 (2/2ページ)
避難しなくても賠償されるのだから、自主避難地区の名称の意味は、まるでわからない。福島刑務所で事故当時、服役していた人にも賠償がある。出所後の元受刑者からの電話も受けた。
妊婦と子供への賠償額が多いことについては、「妊婦や子供は放射能に恐怖を抱く合理的理由があるから」と記されている。
「賠償に放射能は関係ない」などと、とんでもないことを言われたが、やはり関係あるのだ。当たり前である。それなのに避難指示はされていないから、宅地建物への賠償は行わないというわけなのだ。
この電話を受けた時は、ベテランからの指示で、「あなたの求めている賠償には応じられません」と応答した。相手は激怒。求められるままに、私は氏名を明かした。
南相馬の自宅の区域が、避難指示解除になったという女性から電話があった。
「孫は小学4年生だし、町の線量計で測るのと自分の線量計で測るのとで数値が違う。イノシシも跋扈してるし、とても帰ることはできません」
放射性物質がまき散らかされたあとに、避難指示が出された。その当たり前のことを東電は認めるべきだろう。
深笛義也(ジャーナリスト)