ICBM発射の報復 米軍が北朝鮮・平壌へ向け出撃へ (2/3ページ)
ですから、北朝鮮の行動を容認できないなどと繰り返し述べてはいますが、米国が韓国で配備を進めるTHAAD(高高度ミサイル防衛システム)を引き揚げるべきとの意見をロシアと歩調を合わせる形で表明していますし、また米韓が北朝鮮国境近くで実施している合同軍事演習の停止をも求めています。中国にすれば、対北制裁などという返り血を浴びるような面倒くさいことをしなくても、文在寅大統領をいたぶっているだけで米韓関係はどんどん悪くなり、黙っていても在韓米軍は撤収し、さらには米韓同盟破棄まで期待できるようになったのです。こうなると中国にとっては、北朝鮮の核・ミサイル問題は解決しない方がベターなのです」(国際ジャーナリスト)
トランプ大統領は事前にこうした空気を察していたのか、去る6月20日、ツイッターに《北朝鮮を巡る習主席と中国の努力には感謝しているが、うまくいっていない》と書き込んでいる。
「トランプが軍事行動を取る場合の障害となるものは、現状“ロシアゲート”疑惑で追い詰められている中で国民の信頼を得るのが難しいという点。しかし、その状況に変化の兆しがあるのです。疑惑を巡り、トランプを司法妨害容疑で弾劾に追い込もうとしている元FBI長官のミュラー特別検察官に対する評価が、ここに来て揺らいでいるからです。徐々にですが、弾劾に追い込まれる可能性は小さくなっており、反対に大統領の支持率は上昇して、退勢挽回のチャンスを迎えているのです」(在米日本人ジャーナリスト)
仮にプーチン大統領の仲介で米朝トップ会談が実現することになれば、それこそロシアゲート疑惑など吹っ飛んでしまうだろう。
「ストックホルム国際平和研究所が7月3日に発表した世界の核軍備に関する最新報告書によると『北朝鮮は今年1月現在、10〜20発の核弾頭を保有していると推定される』としています。ただし実戦配備はいまだ整わず、米国に核を打ち込む能力を備えるまでには技術的ハードルが残されています。核弾頭をICBM先端に搭載可能なほどの小型化に成功していない上、今回の発射が示すように北のミサイルにはまだ米国中央部に到達するほどの飛距離がありません。しかし、モタついているとICBMの性能をさらに向上させるばかりか、核の小型化にまい進させてしまいます。