ジョジョの悪夢も?『ママレード・ボーイ』映画化に賛否「なんでも実写化するな」 (2/2ページ)
若手の有望株を、実写映画に繰り返し出演させる。何十巻にも及ぶ漫画のストーリーを、2時間の映画の脚本に仕立てさせる。映画業界全体にとっても、弊害は少なくないだろう。
「TVドラマの話だが、デーブ・スペクター(63)が『新潮45』(新潮社)で日本の役者の演技や脚本のレベルの低さを非難したばかり。こうして見ると、映画界も似た状況に陥っている。漫画原作の実写作品を近年量産し、脚本家がオリジナルを書く環境が少ない。桐谷美玲(27)らを筆頭に、役者は漫画を意識したわざとらしい演技がクセになってしまっている。もはや悪循環としか言いようがなく、度重なる実写化に、ウンザリしている映画ファンも少なくないだろう」(前出・報道関係者)
漫画の実写化作品を連発しても、業界の将来のためになるように見えない。そう分かっていても、映画業界がこだわる理由は何なのか。
「例えば、昨年公開された佐々木希(29)主演の恋愛映画『いきなり先生になったボクが彼女に恋をした』は、オリジナル脚本で作られ、原作漫画をムリヤリ圧縮して作った映画に比べれば悪くない出来だった。だが、反響は思わしくなかった。オリジナルの映画を作っても話題性がなく、『そこそこの出来では客が来ない』『製作費を回収できない』という厳しい現実がある。オリジナル物で勝負したいけど、ヒットを飛ばせる人材がほとんどいない。そこに業界全体のジレンマも感じられる」(映画関係者)
それならいっそのこと、たとえ炎上してでも話題になり、製作費を回収できる見込みがより高い、漫画原作のコンテンツを作るということか。しかし、今夏公開された『ジョジョ』や『東京喰種』が爆死するなど、漫画頼りが通用しなくなってきているのもまた事実。ジリ貧の映画業界に、明るい未来はあるのか……?
- 文・海保真一(かいほ・しんいち)
- ※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。