ダウンタウン、明石家さんま…大物芸人たちのテレビ離れが加速中のワケ (2/2ページ)
ネット番組が台頭し、地上波に出演する優秀な人材を抱え込もうとする背景には、様々な原因が考えられる。
一つは深刻な制作費不足。年々業界全体で視聴率が鈍化し、スポンサーとの付き合いに影響が出ている。TBSや日本テレビこそ好調だがフジテレビは不調を極め、近年、営業利益が下がっている。そして今月4日には、フジは報道番組を局アナでまかなうと発表。さんまら大物芸人に加え、出演料が高額のタレントやフリーアナウンサーらを除外する姿勢を見せている。
もう一つの問題が番組規制だ。テレビ業界の規制の権化とも言うべきBPO(放送倫理・番組向上機構)が、視聴者から寄せられた意見をもとに問題の番組へ“指導”している。
2017年も速水もこみち(33)のオリーブの大量使用に関するクレームが紹介されて物議を醸しており、バラエティを中心に過激演出の自粛ムードが広がる一方。代わりに散歩番組や海外ロケ番組などが流行し、BPOの目をかいくぐろうとする局側の苦労がうかがえる。
「SNSで炎上するのも非常に厄介。最近は『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)の企画が『ヒドい』と視聴者からバッシングを受け続けている。極端な場合、視聴者がスポンサーへ苦情を入れるケースもあり、番組の制作費を直接削り取ろうとする。制作の体力が奪われれば、番組のスケールは自然と小さくなる」(前出・報道関係者)
大物がネット番組へ参加し始めている今、地上波のテレビ局は新たな局面に入ったタレント獲得合戦を制することができるのだろうか。
- 文・佐々木浩司(ささき・こうじ)
- ※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』(宝島社)など。