北朝鮮の暴走に頭抱える 旅行・運輸業界 (2/2ページ)
「グアムは顕著な影響はありません。これからのことは、その都度、最新の情報を収集して対応していくしかありません」
2社とも「当面、大きな影響はない」と平静を装うが、旅行業界関係者は内部の混乱ぶりをこう明かす。
「大手航空会社などによれば、北朝鮮がグアムへの弾道ミサイル発射計画を発表してからは、旧盆中心にグアム便の旅客数が前年同期に比べ3%減だったという。予約していても出発を延期したり様子見の客が増えているのです。水爆実験後はさらに緊迫しているので、今後は予定変更する客や旅行そのものを手控える客の急増は必至。業界関係者は先が読めないと頭を抱えています」
さらに、警告もなく見境なしに日本上空に発射されるミサイルに、航空機や船舶がどう対応するのかも問題だ。
航空会社関係者が言う。
「ミサイルの動向は、アメリカの衛星で発射のタイミングも向きも、ほぼ事前にキャッチできます。そのため、上空での衝突という最悪の事態は避けられると思いますが、破片の落下は予測不可能。そうなった場合、かなりの飛行制限が出され、乗客も心理的に圧迫を受けるため、ダメージをかなり受ける」
一方、日本経済の他への影響はどうか。
水爆実験直後の株価は一時、防衛機器を製造する石川製作所が5.7%高、火器メーカーの豊和工業が1.5%高、防毒・防塵マスクの重松製作所が0.5%高など戦争銘柄が急騰したが、他の大半の銘柄は下落しており、その後も低下の一途をたどっている。北朝鮮危機が長引けば、平均1万9000円を切る気配だ。
経済アナリストはこう指摘する。
「今はまだグアムがどうなるかという程度ですが、これから先、頻繁に北朝鮮ミサイルが日本上空を飛び交えばどうなるか。しかも、破壊力が増加する上に、細菌ミサイルや米軍ハイテク軍備網を無力化させる電磁パルス攻撃も可能という話まで出てきている。戦争にならなくても、日本上空のミサイル飛来が常態化した場合は、2000万人を超える日本への外国観光客の足も遠のくとさえ言われ、もちろん、'20年の東京五輪開催も危うくなりかねません」
北朝鮮の暴走で、日本経済はリーマンショック以上の大打撃を被るかもしれない。