天才テリー伊藤対談「大地康雄」(1)受刑者上映会は看守が見守る中で (2/2ページ)
大地 1作目は、旭川刑務所でも上映したんですよ。受刑者の方々から「感動した」という感想をたくさんいただいて、本当に映画を作ってよかったな、と。
テリー それは製作者冥利に尽きますね(とアンケートを見ながら)、へえ、達筆の人が多いな。当日、何人ぐらいの方が観てくれたんですか?
大地 200人です。最初は受刑者が一堂に会すると、イザコザが起きたりする可能性もあるということで、「各自の部屋で観せましょう」という話だったんですが、「映画は大スクリーンで、大勢で観たほうが絶対楽しいから」と強くお願いしたら、特例で許していただけました。
テリー そこは、大地さんのこだわりだった。
大地 はい。大勢の看守さんが見守る中での上映になりましたけど(笑)、「この映画を観た以上は、絶対真面目な人間になって、舞台になった剣淵町に行きたいと思います」なんて感想を読むと、本当にありがたいですね。
テリー このアンケートはまさに宝物だ。こういった好評を受けた形で、「其の二」の製作が決定したんですか。
大地 そうなんです。神奈川県秦野市から「ぜひ、ここでパート2を作ってください」というお声をいただきまして。
テリー あ、向こうからオファーがあったんですか?
大地 はい、行ってみたら、“名水の里”ということで、すごく気に入ってしまいました。市役所に「環境産業部森林づくり課」という部署がありましてね、そこが中心になって企業、団体、ボランティアが森の再生に取り組んでいるんです。汗を流して働いている年配の方に声をかけると「遊びでやっているんですよ」と言われましてね、こういうカッコいい人たちや森のすばらしさを伝えたいな、と思いました。
テリー 映画を観させてもらいましたけど、確かにすごく景色がきれいなところでした。話も、「男はつらいよ」を彷彿させる人情喜劇で、いいですね。
大地 基本的には娯楽作品が大好きなので、最後にささやかなメッセージをお伝えできるような映画になればいいな、と。今回、秦野で映画を撮影できたことを誇らしく、とてもうれしく思っております。