DNO  > カルチャー

 > 本好きリビドー(173)

 > 2ページ目

本好きリビドー(173) (2/2ページ)

週刊実話


 内容は「なぜ彼女たちは風俗嬢として生きるのか?」「セックスワーカーをなくせば女たちは救われるのか?」「性の売春は何故、『穢れ』と見做されるのか?」の3章構成。いずれの設問も答えは単純に「おカネ」…と思うだろうが、実は違う。幼年〜青年期に経験した性的虐待がトラウマとなって性を売らざるを得ない女性や、女としての価値を知りたい熟女など、理由はさまざま。ところが、どういう理由だろうとセックスワーカーは差別される。根底には根深い社会問題が横たわっていることを本書はつぶさに解説していく。
 一方で、タブー視されながらもセックスで生活の糧を得ることで救済される女性たちがいる。彼女たちが働く場所は射精産業しかないのだから「『幸福』や『居場所』は他人が口出しすることじゃない」と、中村さんは主張する。
 男にとって風俗や買春は、しょせん“遊び”でしかない。だが、相手をする女性たちも生身の人間であり、生きる悩みや苦労を抱えているという、当たり前のことに気付かされる1冊だ。
(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)
「本好きリビドー(173)」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る