日本人の精神そのもの…中国人が神社参拝から学んだ”神道の本質”とは? (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

 僕を含め、外国人にとって神道の一番不思議な点は御神体の存在です。仏教の仏像、キリスト教のマリア像など、宗教では信仰の対象をかたどった像を制作し、信者はそれを拝むのが一般的ですが、「かみしろ(神社)」と呼ばれる神道の御神体は境内の中心部に収容され、一般公開は神に対する不敬とみなされ、神主ですら閲覧されることを禁じられます。

 日本の漫画などで得た知識によると、かみしろは木や石で作られていることが多いようですが、実物を見たことはありません。後日、日本の知人に聞いた話によると、アニミズム(精霊信仰)を元にする神道には、神とは「目に見えない存在」、すなわち自然そのものが神であるという思想が根底にあるそうで、神が形あるものと見なされるようになったのは、仏教など外国の宗教の影響であるそうです。

 そのため、神道では神の姿形は重要視されないのです。その説を受け、僕は日本人の傍らには自然、すなわち神がいつでも存在し見守っていると確信しました。日本の製品が精密で耐久性が強く、日本人がものを大切にするのは、そこに神が宿っているからです。

 神社の参拝は、現代では自分の願い事を神に実現してもらう行為とされていますが、本来は「日頃、神に見守っていただいていることに対しての感謝」という意味合いであるそうです。日本人は無意識のうちに神に見守られ、またそれを感謝しているのです。

 台湾、ハワイ、グアムなど、近代になって日本人が移住した土地には大抵小規模な神社が建設されていますが、その行為により地元の宗教との対立が発生したという例は皆無です。

 自然崇拝的な面が強く、あらゆる意味で寛容な精神を持つ神道は日本人の精神そのものです。宗教ですらないという学説が存在するようです。僕は平和、民主的な思想の神道に非常に共感します。

 日本に帰化後、僕がもし入籍できた時は神前式で結婚式を挙げることを希望しています。その願いが叶うように、僕は神社の取材時に縁結びのお守りを買いました。神の前で結婚を誓った時、僕は身も心も日本人となるでしょう。

著者プロフィール

漫画家

孫向文

中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の33歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。新刊書籍『中国が絶対に日本に勝てない理由』(扶桑社)が発売中。

「日本人の精神そのもの…中国人が神社参拝から学んだ”神道の本質”とは?」のページです。デイリーニュースオンラインは、神道神社中国連載などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る