崩壊寸前「橋とトンネル」全国激ヤバ実態 (2/4ページ)
笹子トンネル事故も、天井板を支えていた金属ボルトの劣化が原因で、あの惨事を招きましたから」(前同)
■危険な状況になったそのヒントはアメリカにある
老朽化や劣化を原因とする全国に知られた大事故は、今のところ笹子トンネル事故のみではあるが、どうしてこのような状況になったのか。そのヒントが実はアメリカにある。1967年12月、ウエストバージニア州とオハイオ州を結ぶシルバー橋が突如崩壊し、46人が犠牲になった。しかも、この事故は悲劇の序章に過ぎず、80年代に入ると、米国各地で橋やトンネルの“構造物”が相次いで崩落したのだ。「米国では、20年代から30年代にかけて急速に道路整備が進みました。構造物の耐用年数は50年とされており、建設から50年後に見事に崩壊していったんです。これは、“崩壊する米国”と呼ばれる社会問題に。シルバー橋も建設から40年強での落橋でした」(前出の村松氏)
日本の道路整備が進んだのは60~70年代の高度経済成長期。つまり今、建設ラッシュから50年という“危険時期”なのである。前出の根本氏は、「アメリカのような事態は日本でも当然起こります。我が国のインフラが今まであまり壊れなかったのは、“日本人が作ったから”ではなく、壊れるほど古くなかっただけ。老朽化が進めば当然、崩壊します」
笹子トンネル事故は、建設から35年を経て発生した。日本の安全神話も時間の前では絶対ではないのだ。「現在、全国の橋の約30%は建設から40年以上が経過。さらに、50年を超える橋とトンネルは全体の20%を超え、2045年には橋の7割近く、トンネルの半数以上が50年を迎えます」(前出の全国紙記者)
■「インフラ緊急事態」は高速道路も例外ではない
“待ったなし”の「インフラ緊急事態」は、高速道路も例外ではない。全国で約9000キロある高速道路のうち、4割以上となる約3700キロ区間で、開通から30年以上が経過。最も古い名神高速は、全線で50年以上がすでに経過。また、68~69年に開通した東名も、まもなく全線で50年目を迎え、東北道、中央道、中国道、九州道といった主要高速も、実はほとんどが40年を超えている。