後遺症を残さないためにも必読 脳梗塞が発症する4つの前触れ (2/3ページ)
この心原性脳梗塞栓症は非常に怖く、発症した人のうちの約2割が死亡、さらに寝たきりなどの介護を必要とする人を合わせると、その数は約6割にまで上るのです」
これで小渕恵三元首相が亡くなり、長嶋茂雄巨人終身名誉監督、サッカーのイビチャ・オシム元日本代表監督らは今も後遺症と闘っている。
前述のように、脳梗塞は発症から3〜4時間以内であれば、「t-PA」薬を使ったり、カテーテルを通して直接血の塊を除去する治療法を用いるが、内浦氏は「可能な限り積極的な投薬をするが、成功率は必ずしも高いとは言えない」とも言う。とくに心原性脳梗塞栓症では、発症から10年間の再発率が7割とされ、他の脳梗塞の場合も半数近くに再発が見られる調査結果があるという。
再発を防ぐにはどうすればいいのか。血栓を作りにくくする治療薬「ワーファリン」などがあり、専門医のアドバイスにより予防知識を得ることも必要。中でも、脳卒中で倒れる前に現れる“前触れ”を認識していれば、予防につながるそうだ。
都内総合医療クリニックの久富茂樹院長は、こう説明する。
「脳梗塞の症状は、ある日突然、起こるのが特徴です。急に意識がなくなり、半身麻痺や呂律が回らなくなるなどの発作が起きる。脳の血管が詰まり、さらに破れたりすれば、細胞に栄養が届かず死んでしまう。そこで心掛けておきたいのが、発作が起こる前の“異変”のチェックです。
一時的な半身麻痺や、手足のしびれ、さらには物が二重に見えたり、ちょっとの間言葉が出てこない…。こうした症状を感じたら、すぐに医療機関を受診することです。この“前触れ”に気づくか否かは非常に重要で、気づくことができれば大きな発作、つまり脳梗塞などの予見ができるし、事前の治療も可能になります。ただ、この前触れは本人が気づきにくいのが難点なため、予めこれらの現象の原因を頭に入れておくことが大切です」
そもそも、脳の血管障害の要因となるのが生活習慣病。中でも高血圧症、糖尿病、脂質異常症、心房細動、喫煙、飲酒といったものに当てはまる人は、自覚が必要だ。
加えて、脳梗塞の中でも本人が気がつきにくい、または放置してしまいやすいのが、一過性虚血発作だ。