ノーベル賞受賞で話題の「行動経済学」ってどういうもの? (2/3ページ)

新刊JP

私たちは「比べやすいもの」だけを一生懸命に比べてしまうクセがある。
何かを売る側の立場なら、お得に思わせる「おとり」の選択肢(この場合はB)を意図的にいれることで、より価格の高い商品やサービスに顧客を誘導することができるだろう。
逆に、買う側の立場なら、選択肢に「おとり」である可能性を考えて、価格以外の価値――たとえば、両方読むことで得られるメリットはあるかといったことを考えることが、合理的な判断だと言えるだろう。

■「やる気」を引き出すのは「お金」と「プレゼント」のどっち?

恋人へのプレゼントに「1万円相当の品物」と「1万円の現金」を渡すのでは、どちらが喜ばれるだろうか
価格価値が同じでも喜ばれるのはほとんどの場合、後者だろう。現金をあげた場合、相手はむしろ気分を害するかもしれない。

価値が同じでも、こうした違いが出るのは私たちが「社会規範」と「市場規範」の2つを無意識に使い分けているからだという。
簡単に言えば、「社会違反」は義理人情の世界。「市場規範」はビジネスライクな世界だ。

義理人情が基本の関係に、ビジネスライクなものを持ち込むと、大抵、物事がうまくいかなくなる。
ところが、「市場規範」の中に、少しだけ「社会規範」を取り入れると、「やる気」を引き出すことができたりする。

たとえば、上司が職場の部下にお菓子の差し入れをするほうが、お菓子と同じだけのお金を配るよりも喜ばれるのは想像に難くない。
これを会社規模で考えれば、社員全員に特別賞与などの現金を渡すよりも、同じコストで福利厚生を手厚くする方が会社に対する愛着も湧き、長期的な「やる気」の源泉になり得るのだ。

■「これは自分のモノ」と思わせれば、モノの価値は上がる

人は、一度手にしたものの価値を高く見積もることが行動経済学の実験で立証されている。これを「保有効果」という。

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