ノーベル賞受賞 時計遺伝子の正常化で100歳健康長寿! (2/2ページ)
散歩をする、ビタミンCを摂取するなど、様々な方法を唱える人はいますが、体が活動していない時の問いかけに対する答えがない。そこで、生体リズムを整えることが重要になってくるのです。人体は太陽周期による生体時計に支配されています。その生体時計のリズムを知り、遺伝子に組み込まれた“自然の働き”に逆らわないライフスタイルこそが、その答えなのです」
時計遺伝子が刻む体内時計の時間は、1日約25時間で、24時間のリズムに合わせた我々の生活とは1時間ほどのズレがあるという。そのため体内時計をそのままにしておくと、ズレが徐々に大きくなり、実際の活動時間に頭や体が十分に動かない“時差ぼけ”のような状態になって体調も崩しがちになる。このズレを調整するのが、朝の食事だ。
「朝食を取ることで時計遺伝子が働き、1日約25時間の体内時計がリセットされるのです。朝食を週に2、3回欠食する人は20代の男性で2人に1人、30代で3人に1人いるとされますが、朝食をきちんと取る人は長生きするというデータもあるのです」(同)
ちなみに、米カリフォルニア大学のブレスロー教授も、毎日朝食を取った場合、男性は12年、女性は7年寿命が伸びるとの研究結果を出している。
さらに時計遺伝子に関しては、こんな話もある。
「最近の研究結果では、時計遺伝子は視床下部だけではなく、体じゅうの細胞のほとんどに存在することが分かっています。心臓や血管、内臓、皮膚など、それぞれに時計遺伝子があるということ。脳内の体内時計を“親時計”とすれば、他の体の細胞が持つ時計は“子時計”で、親と子は常に連携し合っているというのです」(前出・ライター)
このことを考えても、朝にしっかり食事を取ることは重要になってくる。
「朝に親時計が活動的なリズムを刻み始めると、それが子時計に伝わって血圧を上げるなど、活動的になる。こうして、体全体が統一されたリズムに整っていくわけです」(田村氏)
加えて、時計遺伝子は昨今注目されている長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)とも関連しているという。
「時計遺伝子の信号は遺伝子が生み出すたんぱく質によって伝達されますが、この流れをよくするのが長寿遺伝子とされています。長寿遺伝子も全身の細胞内に存在し、放出するたんぱく質によって細胞内のミトコンドリアの動きを助け、その結果、老化の原因となる活性酸素の放出量を減らしてくれるのです」(前出・ライター)
この長寿遺伝子を働かせるのは、カロリー摂取の制限と5大栄養素(炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル)のバランスの取れた摂取、適度な運動、そして、ポリフェノールの一種であるレスベラトロール(赤ワインなどに含まれる)の摂取だ。
「生体リズムに叶った生活を送っていると、人間は100歳まで働ける。私自身、それを目指していますよ」(田村氏)
まずは朝食から始めよう。