本好きリビドー(175) (2/2ページ)
そうした有名どころを含めた全33人を、vs.幕府、vs.天皇など敵対者別に分類し、その上で5段階の通信簿で評価している。
すると、将門は意外と行き当たりばったりで「ふつう」、信長打倒まで完璧な計画を練っていた光秀は本願達成ゆえ高評価…と、分かりやすく採点されていて、面白い。
この他、乙巳の変と大化の改新の立役者・中臣鎌足、壬申の乱の勝者・大海人皇子(後の天武天皇)、戦国時代の下克上の代名詞ともいえる斎藤道三、明治維新後の西南の役の主人公・西郷隆盛など、飛鳥時代から明治初期までの謀反人たちの足跡と活躍が、興味深く読める。
また、肖像画や所縁の史跡・神社仏閣等の画像も豊富に掲載。歴史巡りの旅を計画している方には恰好の参考書となるだろう。
監修は歴史作家の河合敦氏。テレビ番組『謎解き!江戸のススメ』(BS-TBS)でもお馴染みだ。謀反の評価基準を「成功したか、失敗したか」という明確な視点に置いている点がいい。そうした立場から見ると、英雄・源義経の評価は果たしてどうなのか? などなど、歴史の見方が変わる1冊だ。
(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)