名勝「諸戸氏庭園」秋の一般公開が10月28日から開始 ~ 紅葉のなかで、1万平方メートルの庭園散策を~ (2/3ページ)
「御殿」の玄関は当時の外務省の
玄関を模し、広間は西本願寺の広間を模しているといわれています。
また、「潮入りの池」と称される庭園の池は揖斐川の干満の影響を
受け、池の水位が上下し、刻々と変わり行く景観を味わうことが
できます。
その後、次男の二代諸戸精太の代にさらに手が加えられ、今日に
至っています。
現在の庭園は、本邸前にある「旧山田氏林泉」と、御殿の書院前
面にある「御殿庭園」の二つの部分に分かれています。「旧山田氏
林泉」は、東西に長く延びる浅い池である菖蒲池を中心とした回遊
式の庭園部分で、本庭園の中で歴史的に最も古い部分です。
菖蒲池を中心に、西に「推敲亭」東に「藤茶屋」北に「蘇鉄山(そ
てつやま)」と「稲荷祠」があり、春には藤やつつじの咲く花の庭
園です。一方、「御殿庭園」は、松と石を配した、前述の江戸期の
庭園とは全く趣の異なった造りとなっています。
鳥羽や志摩から運んできた見ごたえのある大石や、青石などが置か
れ、菖蒲池の庭を異なる幽玄な雰囲気を醸し出しています。
現在、諸戸氏庭園では「平成の大修理」と称し、平成20年から
平成34年(予定)まで国重要文化財建造物6棟と国名勝庭園の
大規模な保存修理事業に取り組んでいます。修理事業では、
諸戸氏庭園の建造物と庭園が最も繁栄をした時期である大正末か
ら昭和初期を修理指標とし、近代建造物と近代庭園の技術を踏襲
しながら進められています。国重要文化財指定の近代建造物と
国名勝指定の庭園を同時期に大規模修理する事業は全国的にも
珍しいです。この修理事業によって日本の職人たちの卓越した技
術と知恵の詰まった当時の技が日々確認されています。
庭園の散策とともに、歴史に残る大規模修理の様子にもご注目く
ださい。