ダークだけど憎めない♪宮沢賢治童話に登場する可愛いネズミたち (2/3ページ)
傲慢は身の破滅…『クンねずみ』

『クンねずみ』の主人公であるクンには、傲慢でやきもち焼きと言う困った癖がありました。他のネズミやクモ、むかでといった生き物達が何か良いことを喋ろうものなら、
「エヘン、エヘン、ヴェイヴェイ!」
と咳払いをして威嚇するのです。
クンは意地悪なツェが生死不明との新聞記事を読んで喜ぶ一方、鼠会の新任議員・テねずみが立派な演説をしているのが気に入らず、またしても威張ってしまいました。彼の咳払いによる妨害に怒ったテは、配下にクン暗殺(!)を命じますが、強敵・猫大将の登場で失敗します。
猫大将はクンねずみに同情し、子供達の先生になって欲しいと言って彼を迎えますが、クンは懲りずに子猫達といさかいを起こします。算数が得意だった子猫相手に「エヘン、エヘン、ヴェイヴェイ」と悪癖を露呈してしまったクンねずみは、怒った子猫達に食べられてしまったのでした。
身近にいるかも「ツェねずみ」「クンねずみ」ここまで読むと、ある事に気づかされます。私達の周りにも、ツェねずみやクンねずみのようにワガママ、傲慢を押し通す人が必ずいるものです。ひょっとすると、ツェのように人の弱みに付け込んだ意地悪をしてしまったり、クンみたいに傲岸不遜な考え方を持ってしまう心は誰でも持っているのかもしれません。