街の「米屋」「本屋」「豆腐屋」が消えていく理由 (2/2ページ)

まいじつ

そうなると、零細企業の豆腐製造業者は、スーパーの言い値で納入するしかありません。1丁100円の豆腐の場合、以前までスーパーの粗利は15~18円程度でしたが、いまでは50~60円。業者の手取りは1丁30円以下です。大手メーカーも実情は同じですから、数量でカバーしようとして大量生産しては安売りしてしまう悪循環に陥っています」(食品ライター)

豆腐屋の豆腐と大量生産の豆腐は「別物」

日本政府は『食料・農業・農村基本計画』で、国内大豆の生産努力目標を32万トンと設定している。コメの減反政策や日本の食料自給率が低いなどの理由から大豆の収穫量を増やそうとしているのだ。

日本で食品に使用される大豆は、国内外のものを合わせると年間約95万トンに上り、そのうち約45万トンが豆腐向けだ。この数字から見ても、国産大豆の生産目標値である32万トンのほとんどが、豆腐の原料として使われるのは間違いない。それにもかかわらず、国は大豆農家にのみ交付金を出し、実需者である豆腐業者には一切支援をしてこなかった。

「豆腐というのは、同じ機械、同じ大豆を使っていても、作る人によって味や固さに差が出ます。そういったばらつきを避けるため、例えば凝固剤を大量に添加したり、木綿豆腐と言いながら絹ごしの表面に布目をつけるだけのもの、一口目のインパクトを求めるあまり食塩を入れ過ぎているものもあります。こうした豆腐は、一丁丸々食べきれない粗悪品と言えるでしょう」(同・ライター)

つまり、街の豆腐屋さんの作る豆腐と大量生産される豆腐はまったくの別物と言っていいくらいに違う。もちろん豆腐から作る油揚げもだ。

街の豆腐屋さんの衰退は、豆腐製造技術の衰退を意味している。現況の豆腐は、日本の伝統文化である豆腐を単なるタンパク質の塊にしてしまったといえるのではないだろうか。

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ピカ / PIXTA(ピクスタ)

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