母になっても、この仕事を楽しみたい。近藤千尋インタビュー (2/2ページ)
自分の気持ちに素直になって選ぶと、あとで後悔することが少ない。もし失敗しても「自分が選んだ道なんだから」と責任を持てる。そして何より、人生を楽しく謳歌できるという。
「まわりの目を気にせずに、この人と結婚したいなと思ったら結婚して、やりたい仕事があればやってみる。そのあとに新しい道を選びたくなったら、挑戦してみればいい。すべての選択に正解なんてないから、自分の感情のままに生きるのが一番だと思います」
そう話す彼女の口調は、一切の迷いがなく、まっすぐだった。それは「自分の気持ちに素直に生きてみたら、楽しかった」と語るように、今までの選択に後悔がないからだろう。
仕事とプライベート、両立のコツは「力を抜くこと」。とはいえ、近藤にも仕事と家庭の両立に悩んだ時期があった。日々どうやってバランスをとっているのかコツを聞くと、意外な答えが返ってきた。それは「力を抜くこと」。
「仕事もプライベートも、力を入れすぎないことが大事だと思います。もちろん重要な場面では真剣に取り組むけど、それ以外はいい感じにゆるく。どちらも100%の力でやろうとすると、疲れちゃうから。適度に力を抜くほうが、リラックスして過ごせますし、物事もうまくいきやすいです」
なるほど。その瞬間、過去に悩んでいた自分にかける言葉が見つかった気がした。仕事もプライベートも100%で取り組んで、どちらも大成功させられるほど、人間のキャパシティは大きくない。そこであえてちょっぴり力を抜いてみることで、どっちも手に入れることができるんだ。
「今後の目標も、仕事と家庭の両立。今は娘の成長が一番の楽しみなので、寂しい思いをさせない程度に、太田夫妻の二人三脚でがんばっていけたらいいな」
彼女の視線は、すぐそばでスタッフに抱えられている娘へと向けられ、いつしか母親の顔へと変わっていた。
モデルと母。2つの表情を持つ彼女のポジティブな人生観を聞いて、仕事とプライベート、どちらも手に入れる方法をひとつ教わった気がした。毎日100%のパワーじゃなくてもかまわないから、自分のやりたいことを貫き通す。人生をめいっぱい楽しむ、近藤千尋のように。
(編集・文:高橋ちさと/マイナビウーマン編集部、撮影:前田立)